東京を100人の写真家が捉える。この都市が持つ多面性や可能性について考えるということを写真を通して定着させる試みが「東京好奇心 2020 渋谷」だ。Bunkamura ザ・ミュージアムで2020年10月20日から11月12日まで開催される。
写真家は16の国と地域から、幅広い世代が選ばれた。多くの人が眼にしたことがある名作もあれば、新しく撮影された写真もある。それら約200点から見えてきたのが4つのキーワードだ。IDENTITY (独自性)、DIVERSITY (多様性)、HERE AND NOW (今ここで生きる意味)、TIMELESSNESS (永遠性) を来場者たちに問いかける。
多くの日本人が東日本大震災で、漫然と信じていた永続性が崩れ去る体験をした。そこで東京の価値や存在を再度考えるプロジェクト「東京画」が立ち上がった。参加する写真家を増やし、それぞれのイメージをサイト上に追加していった。2018年に渋谷ヒカリエ、その後、フランス・パリやドイツ・ベルリンで展覧会とシンポジウムを開催。プロジェクトとしての規模を広げてきた。本展はその集大成となる。
観覧のナビゲート役はJ–WAVEで活躍するナビゲーター4名 (ジョン・カビラさん、クリス智子さん、ハリー杉山さん、マリエさん) が担当。展示作品から数点を選び、何に惹かれ、何を思ったかをそれぞれの言葉で語る。音声ガイドアプリ「33tab (みみたぶ)」で誰でも自由に視聴可能だ。会場での聴取機材のレンタルなどは行なわないので、スマートフォンとイヤホン持参をおすすめする。
そして医療関係者やワクチン開発のサポートを目的に、展覧会オリジナルチャリティグッズも製作した。売り上げの一部は国立国際医療研究センターに寄付する。また、セレクトショップ「BEAMS JAPAN」とのコラボレーションによるオリジナルグッズも会場で販売。
東京好奇心 2020 渋谷
会期 2020年10月20日 (火) 〜11月12日 (木)
会場 Bunkamura ザ・ミュージアム
住所 東京都渋⾕区道⽞坂2-24-1 Bunkamura B1F
時間 10:00〜18:00 (入館は17:30まで)
休館日 会期中無休
料金 ⼀般1000円、高⼤⽣500円、中学⽣以下無料
問い合わせ TEL 03-5777-8600 (ハローダイヤル)
〈文〉市井康延