特別展示「in Vitro? in Vivo! -写真家立木義浩×東京大学」 開催

写真家・立木義浩さんと東京大学による特別展示「in Vitro? in Vivo!」が、2024年10月26日よりインターメディアテクにて開催される。

本展示では、立木さんが撮り下ろした東京大学総合研究博物館の学術標本50点前後が展示される。日本最古の大学である東京大学は学術標本の宝庫。研究者のために蒐集された学術素材を、立木さんが撮影するとどうなるのかは非常に興味深い。「アート&サイエンス」の融合をコンセプトに、哺乳類や魚類の骨格標本、植物学や考古学の資料など、多様な標本が立木さんの新たな視点から写真で表現される。特別展示のタイトル「in Vitro? In Vivo!」は、生理学の用語であるin Vitro(試験管内)とin Vivo(生体内)に由来してるそう。実験室に封じ込められた学術標本が、写真を通して再び生きた存在として甦る。タイトルは、観客に、学術標本が単なる研究対象を超えてどのように芸術として再解釈されるかを考える機会を提供する意味が込められている。

「in Vitro? in Vivo!」

会期 2024年10月26日(土)~2025年1月19日(日)
会場 インターメディアテク
住所 東京都千代田区丸の内2-7-2 KITTE2-3階
開館時間 11:00~18:00(金・土曜日は20時まで開館)
休館日 月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日休館)、その他館が定める日
入場料 無料
主催 東京大学総合研究博物館
協賛 学校法人高宮学園代々木ゼミナール、株式会社ブラスト
協力 キヤノンマーケティングジャパン株式会社、アチーブメント株式会社、立木義浩事務所
企画 東京大学総合研究博物館インターメディアテク研究部門、心に響く会社合同会社

立木義浩(Yoshihiro Tatsuki)

写真家。1937年10月25日、NHK連続テレビ小説『なっちゃんの写真館』(1980年)のモデルにもなった立木写真館の次男として生まれ育つ。1965年に『カメラ毎日』(毎日新聞社)の巻頭56ページで「舌出し天使」 でデビュー。日本写真家批評家協会新人賞を受賞。女優写真の第一人者である一方、「遍照-東寺」や「家族の肖像」、「3.11 傷跡(web)」など撮影ジャンルは広い。著名人や市井の人々を数多く撮影すると共に、世界中を巡り、現地の日常を捉えたスナップショットにもファンは多い。日本写真批評家協会新人賞(1965年)、日本写真協会賞年度賞(1997年)、日本写真協会賞作家賞(2010年)、文化庁長官表彰(2014年)など多数の賞を受賞。2019 年には、上野の森美術館で大規模な写真展「時代」を開催し、700点の作品が展示された。最新作となる写真集『ISLAND HOPPING』( 2023年)は、沖縄八重山諸島の暮らしを描いている。86歳となった今もなお、日本の写真文化に多大な影響を与えるトップカメラマンとして活動を続けている。