あなたは何を思う? 女性アーティスト5組が“境界”に向き合った写真展開催

見えない脅威により、私たちの日常は変化しつつある。東京・銀座の資生堂ギャラリーでは、移り変わる時代に存在する「境界」をテーマにした展覧会「アネケ・ヒーマン&クミ・ヒロイ、潮田 登久子、片山 真理、春木 麻衣子、細倉 真弓、そして、あなたの視点」を開催中だ。2021年4月18日まで。

写真展「アネケ・ヒーマン&クミ・ヒロイ、潮田 登久子、片山 真理、春木 麻衣子、細倉 真弓、そして、あなたの視点」
片山真理「shadow puppet #014」(2016) © Mari Katayama.

 

アート作品は世界の見え方の多様性を示すものだ。従来の価値観が揺らいでいる今、本展では「境界」をテーマに写真表現を軸に活動する女性アーティスト5組の作品を選んだ。

潮田登久子さんは個人宅の冷蔵庫や蔵書などモノを通して、その背景や過ぎた時間など目に見えないものを想起させる。先天性疾患により9歳で両足を切断した片山真理さんは、セルフポートレートによる作品を撮り始めた。

春木麻衣子さんは露出不足、または過多に撮影した写真で見る人へ何が写っているかを想像させる。細倉真弓さんは人種や国籍、有機物と無機物など、一見疑いなく認識している境界を再編する作品を制作する。

そしてアネケ・ヒーマンさん&クミ・ヒロイさんは広告から受け取る女性像、ファッションなどに対し、写真と文章で多様な見方を提示する。彼女たちの視点に対し、アナタは何を思うだろうか。

アネケ・ヒーマン&クミ・ヒロイ、潮田 登久子、片山 真理、春木 麻衣子、細倉 真弓、そして、あなたの視点

会期 2021年1月16日 (土) ~4月18日 (日)
会場 資生堂ギャラリー
住所 東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階
時間 11:00~19:00 (日曜・祭日は18:00まで)
休館日 月曜
料金 無料
問い合わせ 資生堂ギャラリー (TEL 03-3572-3901)

 

 

 

〈文〉市井康延