“池袋”という街の軌跡を視覚化する展覧会「池袋への道 – 近世の歴史資料、池袋モンパルナス、森山大道」

繁華街、学生街、漫画と演劇の街、移民たちの文化など、池袋はさまざまな顔を持つ。その積み重なりを歴史資料や芸術作品を通して視覚化する「池袋への道 ― 近世の歴史資料、池袋モンパルナス、森山大道」を4会場で開く。会期は2021年1月23日から2月28日。

池袋への道 ― 近世の歴史資料、池袋モンパルナス、森山大道
森山大道『記録』43号より (2020年) 一般財団法人森山大道写真財団蔵

 

注目したいのは本展の中心に、森山大道さんの写真約100点が据えられたことだ。森山さんは長くこの街に暮らし、池袋周辺をスナップしてきた。現在進行形で記録されているこの街の断片は、この場所が持つ記憶をもあぶり出していく。会場は東京芸術劇場アトリエウエスト。

また同劇場アトリエイーストでは「戦後池袋 ─ 混沌の記憶と子ども」と題し、絵画から1940年代から50年代にかけての戦禍から復興する姿を見ていく。

豊島区立郷土資料館企画展示室では、芸術家が多く暮らした池袋モンパルナスの光景を絵画で蘇らせる「池袋のモンパルナス、大正、明治、江戸」を展示。また同館では関連事業として、森山さんのデビュー作『にっぽん劇場写真帖』と最新作『記録』を閲覧できるイベントを行なう。

そして特別会場となる雑司ヶ谷鬼子母神堂では、ここの歴史を写真で見せる。祀られている木像は室町時代の作とされ、現存する堂は江戸時代に建立された。

池袋への道 ― 近世の歴史資料、池袋モンパルナス、森山大道

東京芸術劇場 アトリエイースト / アトリエウエスト

会期 2021年1月23日 (土) ~2月28日 (日)
時間 10:00〜19:00 (入場は18:30まで)
住所 東京都豊島区西池袋1-8-1
休館日 1月25日、2月8日・22日

豊島区立郷土資料館 企画展示室

会期 2021年1月23日 (土) ~2月28日 (日)
時間 9:00〜16:300 (入場は16:00まで)
住所 豊島区西池袋2-37-4 としま産業振興プラザ7F
休館日 1月25日、2月1日・8日・11日・15日・21日・22日・23日

雑司ヶ谷鬼子母神堂

会期 2021年1月23日 (土) ~2月28日 (日)
時間 9:00〜17:00
住所 豊島区南池袋3-15-20
休館日 堂内見学は平日のみ (要予約)

■問い合わせ

東京芸術劇場 事業企画課 事業調整係 (TEL 03-5391-2116)
豊島区 文化デザイン課 ミュージアム開設準備グループ (TEL 03-3980-3177)

 

 

 

〈文〉市井康延