写真を取り巻く環境が激変した30年を152人の代表作で辿る 日本写真家協会「日本の現代写真1985−2015」展

2020年5月に日本写真家協会 (JPS) は創立70周年を迎えた。その記念事業として「日本の現代写真1985−2015」を東京都写真美術館で開く。会期は2021年3月20日から4月25日まで。

日本写真家協会創立70周年記念「日本の現代写真1985−2015」
土田ヒロミ 《鳥取砂丘、「新・砂を数える」より》 鳥取 2001

 

JPSでは写真史を辿る3つの写真展を企画してきた。本展は1995年に開いた「戦後50年−日本現代写真史展〈記録・創造する眼〉」の続編となる。

写真が広く一般化し、幅広い年代が写真で日常を記録し始めた。その間、銀塩写真がピークを迎え、デジタル化でさらに写真は大衆化し、その見方も紙からモニターへと広がっていった。30年という短い期間の中で、撮影機材がこれだけ進化した時代はこれまでになかった。その変貌を写真表現から辿る試みでもある。

この期間に発表された写真集・写真展などとともに、写真賞の受賞作から、飯沢耕太郎さん、金子隆一さんら編纂委員が152点を選んだ。写真家1人1点なので、どの写真が選ばれたのかも見どころでもある。

ここに集められた写真を目にしたとき、その時代が立ち上がってくるはずだ。また忘れていた記憶が呼び覚まされるかもしれないし、懐かしい1枚、初めて知る写真家もいるだろう。

日本写真家協会創立70周年記念「日本の現代写真1985−2015」

会期 2021年3月20日 (土・祝) ~4月25日 (日)
会場 東京都写真美術館 B1F展示室
住所 東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
時間 10:00〜18:00 (入館は閉館30分前まで)
休館日 月曜 (祝日の場合は開館し翌平日休館)
料金 一般1000円 学生・65歳以上800円 高校生以下無料
問い合わせ 公益社団法人 日本写真家協会 (TEL 03-3265-7451)

 

 

〈文〉市井康延