戦後日本を代表する写真家・北井一夫の名作を厳選した写真展「村へ、そして村へ」

戦後日本を代表する写真家、北井和夫さんの写真展「村へ、そして村へ」が、2021年4月1日より開催される。

北井一夫「村へ、そして村へ」
「長屋」長崎・平戸1972年 写真 : 北井一夫 © Kazuo Kitai

 

1970年代、日本の意識が急速に都市へと集中していった時代、北井和夫さんはそれと逆行するように「村」という対象を選んだ。「稲刈りのあと」「湯治場」「雪の中で」など、何気ない日常を捉えたシリーズ「村へ」は、1976年に第1回木村伊兵衛写真賞を受賞した。

本展では、その名作「村へ」と、続編「そして村へ」の一連の作品群から約30点を精選し、貴重なヴィンテージプリントで展示する。デジタル写真やSNSが社会に浸透し、写真の撮り方や見方、表現の仕方が大きく変わった現在、約半世紀の時を経たヴィンテージプリントは、記録するという写真の原点、写真家の視点を表現するという写真の本質を、さらに強く訴えかけてくるだろう。

フジフイルム スクエア写真歴史博物館 企画写真展
写真家がカメラを持って旅に出た 北井一夫「村へ、そして村へ」

会期 2021年4月1日 (木) ~6月30日 (水)
会場 FUJIFILM SQUARE (フジフイルム スクエア) 写真歴史博物館
住所 東京都港区赤坂9-7-3 東京ミッドタウン・ウエスト
時間 10:00〜19:00 (最終日は16時まで、入館は終了10分前まで)
休館日 会期中無休
料金 無料
問い合わせ フジフイルム スクエア (TEL 03-6271-3350)

 

 

〈文〉鬼沢幸江