カプセルホテルの女性2人を通して理解の限界を暗示した 陳雨心写真展「平等の部屋」

陳雨心さんの写真展「平等の部屋」が、2021年6月3日から開催される。

陳雨心写真展「平等の部屋」

 

中国の「一人っ子政策」の時代に生まれた陳雨心さんは、留学先の日本で周囲の留学生たちの内部世界と外部世界との均衡を探ることをテーマに作品制作を行っている。今回は、現代社会の多くの人々が抱える相互理解の難しさに着目した作品を発表する。

かつてルームメイト同士だった女性2人を似たようなカプセルホテルで撮影した。異なる時期の異なる空間で、それぞれにライティングを駆使してプライベートスペースを表現。両者を対比させながら、次第に交錯し、最後は一つとなって互いの空間に侵入し合う様子を描いている。カプセルホテルという狭い空間を相対的な構図とアングルで「理解」の限界を暗示した作品だ。東京写真月間2021企画展「変わりゆく2020年代の写真 −若い世代が考える写真の表現−」として開催。

陳雨心写真展「平等の部屋」

会期 2021年6月3日 (木) 〜14日 (月)
会場 オリンパスギャラリー東京
住所 東京都新宿区西新宿1-24-1 エステック情報ビルB1F オリンパスプラザ東京内
時間 10:00〜18:00 (最終日は15:00まで)
休館日 火曜・水曜
料金 無料
問い合わせ オリンパスギャラリー東京 (TEL 03-5909-0190)
 

 

〈文〉鬼沢幸江