「世界報道写真展2021」が、2021年6月12日からの東京都写真美術館を皮切りに、滋賀・京都・大分と全国4会場で開かれる。
世界の写真家を対象にしたドキュメンタリー写真のコンテストで、74,470点の応募から選ばれた約150点が並ぶ。昨年は日本の千葉康由さんが世界報道写真大賞を獲得したが、今年は残念ながら日本人の入賞者はいない。現代社会の問題、一般ニュース、環境など8部門が設けられ、各部門の1位から世界報道写真大賞が選ばれる。
今年の大賞は、一般ニュースの部単写真1位のデンマークのマッズ・ニッセンさんによる「初めての抱擁」が獲得した。ブラジルの介護施設で新型コロナウイルス感染防止のためハグカーテンを設置し、看護師が85歳の入所者を抱きしめる様子を捉えている。誰とも会えず誰もが孤独を感じている中で、この1枚は多くの人に希望を与えた。
このほか人種問題、ジェンダー、紛争など、世界で起きているさまざまな現実が存在感のある写真で提示されている。
世界報道写真展2021
会期 2021年6月12日 (土) 〜8月9日 (月・祝)
会場 東京都写真美術館 B1F展示室
住所 東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
時間 10:00〜18:00 (入館は閉館30分前まで)
休館日 月曜 (祝日の場合は開館し翌平日休館)
料金 一般1000円、大学・専門学校生800円、中高生・65歳以上600円、小学生以下および都内在住・在学の中学生無料
問い合わせ 東京都写真美術館 (TEL 03-3280-0099)
巡回展
■滋賀
2021年9月20日 (月・祝) ~10月15日 (金) 立命館大学びわこ・くさつキャンパス
■京都
2021年10月18日 (月) ~31日 (日) 立命館大学 西園寺記念館1階カンファレンスルーム
■大分
2021年11月5日 (金) ~19日 (金) 立命館アジア太平洋大学
〈文〉市井康延