里山は人が手を加えることで、その土地の生態系を豊かに保ってきた場所だ。日本独自の自然の営みを紹介する今森光彦展「いのちめぐる水のふるさと −写真と切り絵の里山物語−」が滋賀県・佐川美術館で開幕した。会期は2021年9月5日まで。
今森さんは1991年、琵琶湖の近くにアトリエを構え、周囲の土地を開墾して手入れを行なってきた。定期的に草刈りを行なうことで、土の匂い、植物の状態、虫の存在を観察する。また昆虫たちの食草を考えて植栽した庭 (蝶を愛する人の意である“オーレリアンの庭”と命名) には、70種類の蝶が集まる。その草花はこの地で生きる今森さんもご相伴にあずかる。
本展ではそんな写真家のライフスタイルを織り交ぜながら、写真と切り絵で里山の四季の変化や、さまざまな命の姿を見せていく。さらに「水」をテーマに、琵琶湖水系にまつわる生き物や暮らしにもスポットを当てる。
今森光彦展「いのちめぐる水のふるさと −写真と切り絵の里山物語−」
会期 2021年6月24日 (木) ~9月5日 (日)
会場 佐川美術館
住所 滋賀県守山市水保町北川2891
時間 9:30〜17:00 (入館は16:30まで)
休館日 月曜 (祝日の場合は開館し翌日休館)
料金 一般 1,000円、高大生 600円、中学生以下無料 (保護者同伴)
問い合わせ 佐川美術館 (TEL 077-585-7800)
アーティストトーク「小さな里山をつくる −オーレリアンの庭の蝶−」
2021年7月17日 (土) 14:00~、佐川美術館 樂吉左衞門館ロビーにて。定員50名、参加無料。当日9:30より屋外アートステージにて先着順で整理券を配布。
アーティストトーク「琵琶湖水系の自然」
2021年8月7日 (土) 開催。詳細は後日発表。
イベント「今森光彦さんと野外でいきもの観察会」
2021年8月10日 (火) 10:00〜16:00、みさき自然公園にて。小中学生とその保護者15組30名 (抽選)、参加費1組2,000円。申し込みはEメールまたは郵送にて、7月1日 (木) 必着。
https://www.sagawa-artmuseum.or.jp/event/2021/06/post-66.html
ワークショップ「今森光彦さんと切り紙にチャレンジ!」
2021年8月17日 (火) ①10:30~ ②14:00~、佐川美術館にて。小中学生 (保護者1名同伴) 各回15名、参加費300円。申し込みは7月6日 (火) 9:30よりWEBサイトにて。
https://www.sagawa-artmuseum.or.jp/event/2021/04/817.html
〈文〉市井康延