2003年に東京都写真美術館で個展が開かれたが、これまであまり知られることのなかった高田美 (たかた よし)。そんな彼女を紹介する、はっとり・よしをコレクション「高田美 パリのまなざし」がリコーイメージングスクエア東京で開かれる。
高田美は1954年、20代後半で単身パリに渡り、半世紀以上をこの地で過ごした。その間、街のスナップや風景、幅広い交友関係を写真に収めてきた。そんな彼女が写真を始めたのは渡仏した年、撮影に訪れた木村伊兵衛の通訳を務めたことがきっかけだった。ブレッソン、ブラッサイ、ドアノーらと知り合い、彼らを日本に紹介する橋渡しもした。
また新進デザイナーだったピエール・カルダンを取材したことから、彼のもとで働き、その後は同ブランドの日本進出をサポートするなど、重要なビジネスパートナーとなっ た。カルダン作品の大部分は彼女が撮影している。
はっとり・よしをさんもかつてカルダンの仕事に関わり、高田美と親交を深めた。「昨年末、カルダン氏が亡くなり再注目されたこの機会に、高田美の存在と写真の魅力が紹介できればと企画しました」とリコーイメージングスクエア東京。前期と後期で約60点を展示。
はっとり・よしをコレクション「高田美 パリのまなざし」
会期
[Part1] 2021年6月24日 (木) ~7月12日 (月)
[Part2] 2021年7月15日 (木) ~8月8日 (日)
会場 リコーイメージングスクエア東京 ギャラリーA
住所 東京都新宿区西新宿1-25-1 新宿センタービルMB (中地下1F)
時間 10:30~17:30 (最終日は16:00まで)
休館日 火曜・水曜・8月1日
料金 無料
問い合わせ リコーイメージングスクエア東京 (TEL 0570-006371)
〈文〉市井康延