時代を象徴する8つの都市が持つ“何か”を捉えた 中藤毅彦写真展「エンター・ザ・ミラー」

変化のうねりの中にある都市を訪ね、モノクロームのスナップショットに収める。およそ四半世紀にわたる写真からセレクトした中藤毅彦さんの写真展「Enter the Mirror」が入江泰吉記念 奈良市写真美術館で開かれる。

中藤毅彦写真展「Enter the Mirror - エンター・ザ・ミラー」
東京 © Takehiko Nakafuji

 

展示は約260点。中藤さんはこれまでニューヨーク、ハバナ、東欧、ロシア、上海、香港、パリ、東京の8つのエリアを継続的に撮影してきた。選んだ都市は「時代をとらえる上で象徴的な場所」だという。その街路に身を置き、気の向くままに歩き、出会う光景にシャッターを切っていく。そうすることで「人々の魂、土地の持つ記憶とでも称するべき“何か”が写る」そうだ。

会期中の10月30日には、中藤さんと写真家・百々俊二さんのギャラリートークを開催する。

中藤毅彦写真展「Enter the Mirror – エンター・ザ・ミラー」

会期 2020年10月29日 (金) 〜12月26日 (日)
会場 入江泰吉記念 奈良市写真美術館
住所 奈良県奈良市高畑町600-1
時間 9:30〜17:00 (入館は16:30まで)
休館日 月曜 (祝日の場合は開館)・祝日の翌日
料金 一般500円、高大生200円、小中学生100円、奈良市在住の70歳以上無料 (土曜は高校生以下無料)
問い合わせ 奈良市写真美術館 (TEL 0742-22-9811)

ギャラリートーク

2021年10月30日 (土) 14:00〜、事前予約不要。

 

 

中藤毅彦

中藤毅彦 (Takehiko Nakafuji)

1970年、東京生まれ。東京ビジュアルアーツ卒業。ギャラリー・ニエプス代表。国内外各地を取材し、都市のスナップショットを中心に作品を発表し続けている。写真集に『White Noise』『STREET RAMBLER』『Paris』ほか多数。国内外で個展、グループ展多数。第24回林忠彦賞、第29回東川特別作家賞受賞。東京都写真美術館、清里フォトミュージアム、周南市美術博物館にパーマネントコレクション。

 

〈文〉市井康延