世界各地を独自のルールで克明に写し出した写真展「松江泰治 マキエタCC」

松江泰治さんの写真展「マキエタCC」が、2021年11月9日より開催される。

松江泰治 マキエタCC
《DENMARK 17939》2012年 発色現像方式印画 東京都写真美術館蔵 © TAIJI MATSUE Courtesy of TARO NASU

 

木村伊兵衛写真賞や東川賞などを受賞する松江さんは、世界各地の地表を独自の視点で写してきた。彼が撮影時に設けた、地平線や空を含めない、順光で撮影するといったルールは、写真の本質を問い直すような平面性を生み出す。本展では、これまでに制作してきた作品の中から2つのシリーズ〈CC〉と〈makieta〉を紹介する。

〈CC〉は、「シティー・コード = City Code」を略して名付けられた。画面全体にピントを合わせることで、都市の諸相を克明に写し出したシリーズだ。各作品のタイトルには撮影地の都市コードが付される。

また、〈makieta〉シリーズは、ポーランド語で模型を意味する「マキエタ = makieta」から名付けられた。世界各地の都市や地形の模型を撮影したこちらの作品も、実際の風景と見紛うほどのリアルさで迫ってくる。

初公開の新作も交えた2つのシリーズを通して、写真表現の可能性を探る。

松江泰治 マキエタCC

会期 2021年11月9日 (火) ~2022年1月23日 (日)
会場 東京都写真美術館 2F展示室
住所 東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
時間 10:00〜18:00 (木・金曜は20:00まで、入館は閉館30分前まで)
休館日 月曜 (祝日の場合は開館し翌平日休館)、12月28日〜1月1日、1月4日
料金 一般700円、学生560円、中高生・65歳以上350円
オンライン予約 WEBサイトより
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4031.html

問い合わせ 東京都写真美術館 (TEL 03-3280-0099)

 

 

松江泰治 (Taiji Matue)

1963年、東京都生まれ。1987年、東京大学理学部地理学科卒業。2002年、第27回木村伊兵衛写真賞受賞。『gazetteer』『CC』『JP-22』『cell』『jp0205』『LIM』『Hashima』など写真集多数。主な個展に「世界・表層・時間」(IZU PHOTO MUSEUM 2012年)、「地名事典|gazetteer」(広島市現代美術館 2018年) など。