ハービー・山口さんの写真展「50年間の移ろいの果てに」が、2022年1月6日より開催される。
■展示作品ギャラリー
半世紀もの年月を挟んで
ハービー・山口さんの写真活動は半世紀を超える。本格的に撮影し始めたのは大学生だった1970年。学生運動や日本に返還前の沖縄、国技館の相撲、お祭り、淡い恋などさまざまな人にカメラを向けた。人間の温かさや尊厳、美しさに憧れを抱いていたという。
「幼少時から患っていた腰椎カリエスの治療に一つの区切りがついて、私は残りの人生を精一杯生きてみよう、この生きていく希望を写真のテーマにしようと思ったのです」
それから50年の時が流れた現在も、ハービーさんは当時と変わらぬ視点で、モノクロのスナップポートレートというスタイルで人間を撮り続けている。
「まだまだ人が恋しいのだと思います」
写真展では、1970年代の作品とコロナ禍での最新作を展示する。両者の対比によって人間を浮き彫りにし、同時に私たちは未来に向けて何を学ぶべきなのかといった問いを投げかける。
ハービー・山口写真展「50年間の移ろいの果てに」
会期 2022年1月6日 (木) ~19日 (水)
会場 アイデムフォトギャラリー「シリウス」
住所 東京都新宿区新宿1-4-10 アイデム本社ビル2F
時間 10:00〜18:00 (最終日は15:00まで)
休館日 日曜
入場料 無料
問い合わせ アイデムフォトギャラリー「シリウス」(TEL 03-3350-1211)
ハービー・山口 (Herbie Yamaguchi)
1950年生まれ、東京都出身。1973年より10年間イギリスで過ごす。劇団の役者を経験する一方で、本場のパンクロックなどに刺激を受けて撮影した活力あるロンドンの写真が高く評価された。長きにわたり「人間の希望」をテーマとしてポートレートを撮影し続けている。また、エッセイ執筆、ラジオパーソナリティーなど幅広く活動中。2011年度日本写真協会賞作家賞受賞。大阪芸術大学、九州産業大学客員教授。
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〈文〉鬼沢幸江