自然の生成する力をピンホールカメラで写し出した 齊藤小弥太写真展「Physis」

齊藤小弥太さんの写真展「Physis」が、2022年1月29日から開催される。

齊藤小弥太写真展「Physis」

 

齊藤小弥太さんは、産業廃棄物などの堆積から出来た小さな山に興味を持ち、撮影を始めた。鳥たちも集う緑豊かなその場所に向き合い、「自然」とは何かを考え、体感として捉えるためにピンホールカメラを用いたという。

その山は近年になって再開発のために崩されたが、齊藤さんは更地になった地面の上に、かつて同じ場所で撮影した風景を投影した。本作はそれを写真に収めたものである。

暗闇に淡く浮かび上がる光景は、また遠い未来に生成されるであろう自然の姿を感じさせる。目には見えずともそこに在り続ける生成の力、「Physis」(ピュシス) を表現した作品だ。

齊藤小弥太写真展「Physis」

会期 2022年1月29日 (土) 〜2月10日 (木)
会場 エプソンスクエア丸の内 エプサイトギャラリー
住所 東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル1F
時間 11:00〜17:00
休館日 日曜
入場料 無料
問い合わせ エプソンスクエア丸の内 (TEL 03-6775-9481)

 

 

齊藤小弥太 (Koyata Saito)

1986年、神奈川県横須賀市生まれ。2013年、日本写真芸術専門学校卒業。マガジンハウス専属スタジオ勤務後、フリーランスに転身。以降、多岐にわたり活動中。
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〈文〉鬼沢幸江