これは神の視点なのか!? ジオラマのような世界が広がる写真展「本城直季 (un) real utopia」

写真展「本城直季 (un) real utopia」が、2022年3月19日より開催される。

本城直季 (un) real utopia
《Tokyo, Japan》2021 © Naoki Honjo

■展示作品ギャラリー

 

身近な風景をミニチュアのように描き出した写真集『small planet』を刊行したのが2006年。その世界観を探求し続け、今回初の大規模個展が開かれる。

本城さんの作品の特徴はアオリ。大型カメラを使いアオリ撮影することで得られる効果だが、色や構図など、見応えのある1枚に至るまでには数々の試行錯誤があった。さらに空撮がメインであり、扉を外した機上 (ヘリコプター) でフィルムの4×5判カメラを扱うのだから、さらに難度は上がる。

本展ではそんな試行期のものから、デビュー作、学校や公園、工業地帯などさまざまな光景を捉えた写真約200点を公開する。大自然であるサバンナに人工的な違和感を覚えた「kenya」シリーズをはじめ、東日本大震災に衝撃を受け制作した「tohoku 311」シリーズ、工業地帯を空から撮影した 「industry」シリーズを初披露。また、本展で初公開すべく、2021年夏と12月に東京の撮影も行なっている。

本城直季 (un) real utopia

会期 2022年3月19日 (土) ~5月15日 (日)
会場 東京都写真美術館 B1F展示室
住所 東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
時間 10:00〜18:00 (木・金曜は20:00まで、入館は閉館30分前まで)
休館日 月曜 (祝日の場合は開館し翌平日休館、5月2日は開館)
入場料 一般1100円、学生900円、中高生・65歳以上550円
問い合わせ 東京都写真美術館 (TEL 03-3280-0099)

オープニング記念トーク

日時 2022年3月19日 (土) 14:00~15:30
登壇者 本城直季、武内厚子 (東京都写真美術館学芸員)
会場 東京都写真美術館 1Fホール
定員 先着190名
参加方法 当日10:00より1階総合受付にて整理券を配布。番号順入場、自由席。

 

 

本城直季 (Naoki Honjo)

1978年、東京都生まれ。 2004年、東京工芸大学大学院芸術学研究科メディアアート専攻修了。『small planet』(2006年 リトルモア) で第32回木村伊兵衛写真賞を受賞。作品制作を続けるかたわら、ANA機内誌『翼の王国』で連載するなど、幅広く活動している。作品はメトロポリタン美術館やヒューストン美術館にパーマネントコレクションとして収蔵されている。
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〈文〉市井康延