日本を代表する写真家・土門拳が撮り続けた古刹を一堂に「古寺巡礼 −土門拳が切り取った時間−」

写真展「古寺巡礼 −土門拳が切り取った時間−」が、2022年6月1日まで開催される。

写真展「古寺巡礼 −土門拳が切り取った時間−」
雪の室生寺五重塔全景 © 土門 拳

 

「古寺巡礼」シリーズは土門拳の代表作の一つで、1939年に初めて室生寺を訪れ、その翌年に広隆寺や中宮寺などを撮影したことに始まる。その後、約40年にわたって撮影が続けられ、『古寺巡礼』(美術出版社刊) は全5集にまとめられた。

本展では、写大ギャラリー収蔵作品の中から約60点を展示する。日本を代表する写真家のライフワークを堪能できる絶好の機会だ。

写真展「古寺巡礼 −土門拳が切り取った時間−」写大ギャラリー・コレクションより

会期 2022年4月11日 (月) ~6月1日 (水)
会場 東京工芸大学 写大ギャラリー
住所 東京都中野区本町2-4-7 東京工芸大学5号館 (芸術情報館) 2F
時間 10:00〜19:00
休館日 木曜・日曜・4月29日
入場料 無料
問い合わせ 東京工芸大学 (TEL 03-3372-1321)

 

 

土門 拳 (Ken Domon)

1909年、山形県酒田市生まれ。中学時代より画家を志すが、家の事情で断念。1933年に営業写真館である宮内幸太郎写真場の内弟子となるが、報道写真家を目指し、1935年、ドイツから帰国した名取洋之助が設立した日本工房に入社。戦後は絶対非演出の「リアリズム写真」をカメラ雑誌などで提唱し、写真界に大きな影響を与えた。1958年に写真集『ヒロシマ』(研光社) を刊行、国内外で高い評価を得る。筑豊炭鉱地帯の窮状を取材した1960年刊行の写真集『筑豊のこどもたち』(パトリア書店) は10万部を超えるベストセラーとなる。その後、仏像や寺院、古陶磁などの伝統工芸品や風景など、一貫して日本を撮り続けた。
→ 土門拳記念館