コロナ禍の東京を捉えた初沢亜利さんの林忠彦賞受賞記念写真展「東京 二〇二〇、二〇二一。」

初沢亜利さんの第30回林忠彦賞受賞記念写真展「東京 二〇二〇、二〇二一。」が、2022年5月13日より開催される。

初沢亜利写真展「東京 二〇二〇、二〇二一。」
2020.5.19 北青山3丁目

 

受賞作はコロナ禍の東京を捉えた写真集『東京二〇二〇、二〇二一。』(徳間書店刊)。初沢さんは東京で新型コロナウイルスが蔓延し始め、ジャーナリストの多くも自粛し自宅待機していたとき、街を記録すべく動き始めた。昼夜を問わず、都内のあらゆる場所を彷徨うように移動し、撮影した。その写真群はパンデミック下の巨大都市の風景を俯瞰的に描き出す。「この記憶も薄れたころ、当時の東京、日本の姿を赤裸々に伝える、まさに時代を写す写真となる」と選考委員会は指摘している。

受賞記念写真展は、東京・富士フイルムフォトサロと周南市美術博物館、東川町文化ギャラリーで開かれる。

林忠彦賞
戦後写真界に大きな足跡を残した写真家・林忠彦の多彩な業績を記念し、周南市と公益財団法人周南市文化振興財団が1991年に創設。アマチュア写真家の資質の向上に最後まで全力を傾注した林忠彦の遺志を生かし、アマチュア写真の振興を目的として設立された。第18回からは対象をプロ作家にまで広げ、時代とともに歩む写真を撮り続けた林忠彦の精神を継承し、それを乗り越え未来を切り開く写真家の発掘を目指す賞へと拡大した。

第30回 林忠彦賞受賞記念写真展 : 初沢亜利「東京 二〇二〇、二〇二一。」

<東京>

会期 2022年5月13日 (金) ~19日 (木)
会場 富士フイルムフォトサロン東京 スペース1
住所 東京都港区赤坂9-7-3 東京ミッドタウン・ウェスト1F フジフイルム スクエア内
時間 10:00〜19:00 (最終日は16:00まで、入館は終了10分前まで)
休館日 会期中無休
入場料 無料
問い合わせ フジフイルム スクエア (TEL 03-6271-3350)

<周南展>

会期 2022年6月10日 (金) ~19日 (日)
会場 周南市美術博物館
住所 山口県周南市花畠町10-16
問い合わせ 周南市美術博物館 (TEL 0834-22-8880)

<東川展>

会期 2023年1月14日 (土) ~29日 (日)
会場 東川町文化ギャラリー
住所 北海道上川郡東川町東町1-19-8
問い合わせ 東川町文化ギャラリー (TEL 0166-82-4700)

 

 

初沢亜利

初沢亜利 (Ari Hatsuzawa)

1973年、フランス・パリ生まれ。上智大学文学部社会学科卒業。第13期写真ワークショップ・コルプス修了。イイノ広尾スタジオを経て写真家としての活動を開始する。2013年東川賞新人作家賞、2016年日本写真協会新人賞、2019年さがみはら写真新人奨励賞受賞。現在、東京を拠点に活動を続けている。
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〈文〉市井康延