土門拳記念館コレクション展「土門拳 -肉眼を超えたレンズ-」が福岡県の直方谷尾美術館で始まった。会期は2022年9月4日まで。
■展示作品ギャラリー
全国4か所で行なう巡回企画で、開催地の地域性に合わせた作品をセレクト。本展では「筑豊のこどもたち」を中心に約120点を展示する。代表作である「古寺巡礼」をはじめ、文化人などを独特のカメラアイで活写した「風貌」など、土門拳の世界が展観できる。
会期中にはワークショップや講演会も開催される。
土門拳記念館コレクション展「土門拳 -肉眼を超えたレンズ-」
会期 2022年7月17日 (日) ~9月4日 (日)
会場 直方谷尾美術館
住所 福岡県直方市殿町10-35
時間 9:30〜17:30 (金・土曜は19:00まで、入館は閉館30分前まで)
休館日 月曜 (祝日の場合は開館)
入場料 一般 1,000円 (前売 800円)、高大生 500円、小中学生100円 (土曜は高校生以下無料)
問い合わせ 直方谷尾美術館 (TEL 0949-22-0038)
ワークショップ「光と影を撮る会」
日時 2022年7月31日 (日) 10:00~17:00
所要時間 1組1時間程度
参加費 1組3,000円
定員 先着10組
申し込み 美術館受付へ直接または電話にて
横浜美術館学芸員 大澤紗蓉子氏による講演会
日時 2022年8月7日 (日) 18:00~19:00
参加費 無料
定員 50名
申し込み 美術館受付へ直接または電話にて
ワークショップ「カメラを持って街に出よう!」
日時 2022年8月20日 (土)・21日 (日) 両日とも13:00~15:00
参加費 1組2,000円
定員 先着10組
持ち物 デジタルカメラまたはスマートフォン
申し込み 美術館受付へ直接または電話にて
土門 拳 (Ken Domon)
1909年、山形県酒田市生まれ。中学時代より画家を志すが、家の事情で断念。1933年に営業写真館である宮内幸太郎写真場の内弟子となるが、報道写真家を目指し、1935年、ドイツから帰国した名取洋之助が設立した日本工房に入社。戦後は絶対非演出の「リアリズム写真」をカメラ雑誌などで提唱し、写真界に大きな影響を与えた。1958年に写真集『ヒロシマ』(研光社) を刊行、国内外で高い評価を得る。筑豊炭鉱地帯の窮状を取材した1960年刊行の写真集『筑豊のこどもたち』(パトリア書店) は10万部を超えるベストセラーとなる。その後、仏像や寺院、古陶磁などの伝統工芸品や風景など、一貫して日本を撮り続けた。1990年、逝去。
→ 土門拳記念館
〈文〉市井康延