水たまりの中に不思議な“もう一つの世界”が広がる 中津原勇気写真展「Unnamed world ’22」

中津原勇気さんの写真展「Unnamed world ’22」が、2022年7月29日から開催される。

中津原勇気写真展「Unnamed world ’22」

■展示作品ギャラリー

 

中津原勇気さんは写真学校時代から、大きなテーマとして「もう一つの世界」を撮影し続けている。映り込みの光景を最初はきれいだなと漠然と思っていたそうだが、時代の流れとともに住む街、環境が変わり、被写体に対しての想いや向き合い方にも変化が生まれた。やがて「もう一つの世界」への入り口は水溜りなのではないかと感じるようになったという。

本展は、2021年の写真展「Unnamed world」に新作を加えて再構成した。作品は主に、雨や雪解けなど自然が作り出す水溜りから見える風景だ。いつも見ている景色も水溜りがあることで印象が変わり、何かを導いているように思えてくる。「僅かな時間で跡形もなく消えてしまうのも儚く美しい」と中津原さんは語る。ぜひ、不思議な世界観を堪能してほしい。

中津原勇気写真展「Unnamed world ’22」

会期 2022年7月29日 (金) 〜8月4日 (木)
会場 富士フォトギャラリー銀座 スペース2
住所 東京都中央区銀座1-2-4 サクセス銀座ファーストビル4F
時間 10:30〜19:00 (土日は11:00〜17:00、最終日は14:00まで)
休館日 会期中無休
入場料 無料
問い合わせ 富士フォトギャラリー銀座 (TEL 03-3538-9822)

 

 

中津原勇気 (Yuki Nakatsuhara)

1985年、栃木県生まれ。小学4年から高校3年まで全日本写真連盟・烏山支部所属。鈴木正一郎氏に写真を学ぶ。日本写真芸術専門学校在学中から竹内敏信氏に師事。2006年から現在まで竹内敏信事務所所属。主に写り込みから見える「もう一つの世界」をテーマに撮影を続けている。
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〈文〉鬼沢幸江