人間写真機・須田一政作品展「日本の風景・余白の街で」が、2022年9月29日から開催される。
■展示作品ギャラリー
本展は、戦後日本を代表する写真家の一人、須田一政さんの写真展。2019年の没後に再評価の機運が広がる中、今回は1986年に開催された写真展「日本の風景・余白の街で」から約30点を厳選し、新たに制作したカラープリントを展示する。
同シリーズは6×6判カメラでカラーポジフィルムを用い、1982年から1986年にかけて、自身の地元である東京・神田周辺から上野、浅草、さらに軽井沢、箱根など、日本各地で奇妙な光景を捉えた知られざる傑作。四六時中、写真のことを考えて撮り続けていた “人間写真機” ともいうべき須田さんが、事物を即物的、神秘的に探求した写真表現をぜひ堪能してほしい。
人間写真機・須田一政作品展「日本の風景・余白の街で」
会期 2022年9月29日 (木) 〜12月28日 (水)
会場 フジフイルム スクエア 写真歴史博物館
住所 東京都港区赤坂9-7-3 東京ミッドタウン・ウエスト1F
時間 10:00〜19:00 (最終日は16時まで、入館は終了10分前まで)
休館日 会期中無休
入場料 無料
問い合わせ フジフイルム スクエア (TEL 03-6271-3350)
須田 一政 (Issei Suda)
1940年、東京・神田に生まれる。1962年、東京綜合写真専門学校卒業。1967年から1970年まで、寺山修司主宰の演劇実験室「天井桟敷」の専属カメラマンとして活動。1971年、フリーランスとなる。1976年、「風姿花伝」により日本写真協会新人賞受賞。1983年、写真展「物草拾遺」などにより日本写真協会年度賞受賞。1985年、「日常の断片」などにより第1回東川賞国内作家賞受賞。1997年、写真集『人間の記憶』(クレオ 1996年) により第16回土門拳賞受賞。2001年から2013年までワークショップ「須田一政塾」を主宰。2014年、日本写真協会作家賞受賞。2019年、逝去 (享年78歳)。同年、写真集『日常の断片』(青幻舎 2018年) により第31回写真の会賞特別賞受賞。没後も写真展開催や写真集出版が相次ぎ、国内外で再評価の機運が広がっている。
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〈文〉鬼沢幸江