角田和夫さんの写真展「土佐深夜日記−うつせみ」が、2022年10月29日より開催される。
角田さんは第11回林忠彦賞を受賞し、現在は高知県南国市在住。本展は、この街を赤外線フィルムで写した3つのシリーズで構成し、角田さん独自の抒情性をたたえた作品世界を紹介する。
夜の公園や雑木林を切り取った最初期作「満月の夜」、叔父の勤めるゲイバーを中心に80年代の歓楽街を写した「土佐深夜日記」、そして最新作「続土佐深夜日記」ではパンデミック禍の高知にカメラを向けた。
タイトルにある「うつせみ」は、“この世” あるいは “この世を生きる人” を意味する。肉眼では見えない光も捉えることができる赤外線フィルムによって、夜の闇の深さと共に、そこに生きる人々が放つ力強く眩いまでの光が焼き付けられている。
会期中には角田さんのアーティスト・トークや、写真評論家の飯沢耕太郎さんをゲストに迎えてのゲストトークなども開催される。
角田和夫写真展「土佐深夜日記−うつせみ」
会期 2022年10月29日 (土) 〜2023年1月9日 (月)
会場 高知県立美術館
住所 高知県高知市高須353-2
時間 9:00~17:00 (入館は16:30まで)
休館日 会期中無休
入場料 一般370円、大学生260円、高校生以下無料 (11月3日は無料)
問い合わせ 高知県立美術館 (TEL 088-866-8000)
アーティスト・トーク
日時 2022年11月3日 (木・祝) 11:00〜12:00
会場 高知県立美術館 1F第4展示室
出演 角田和夫
参加費 無料
予約 不要
ゲストトーク
日時 2022年12月10日 (土) 14:00〜15:30
会場 高知県立美術館ホール
出演 飯沢耕太郎 (写真評論家)、角田和夫
参加費 無料
予約 高知県立美術館へ電話にて
レクチャー「LGBTからクィア、SOGIEへ」
「土佐深夜日記」を元に、セクシュアリティをめぐる言説の変遷と人権課題を考えます。
日時 2022年12月25日 (日) 14:00〜15:30
会場 高知県立美術館 1F講義室
出演 ソーシャルアライ・コナツハット (高知県立大学教員・長澤紀美子、公認心理師・伊藤満里奈、高知ヘルプデスク・浜口蓮生)
参加費 無料
予約 高知県立美術館へ電話にて
クロストーク
日時 2023年1月7日 (土) 14:00〜15:30
会場 高知県立美術館 1F講義室
出演 角田和夫、朝倉芽生 (高知県立美術館学芸員)
参加費 無料
予約 高知県立美術館へ電話にて
角田和夫 (Kazuo Sumida)
1952年、高知市生まれ、南国市在住。1999年、文化庁芸術家在外研修員としてニューヨークに滞在。以降、撮影のためたびたび渡米。2002年、第11回林忠彦賞受賞。作品は「パリフォト」「AIPAD」など国際的アートフェアに出品され、シカゴ美術館、デンバー美術館にも収蔵される。主な写真集に、『ニューヨーク地下鉄ストーリー』『シベリアへの旅路−わが父への想い』『土佐深夜日記』などがある。