西野嘉憲さんの第5回笹本恒子写真賞受賞記念写真展「狩りたてるもの」が、2022年12月22日より開催される。
日本写真家協会が主催する笹本恒子写真賞は、日本初の女性報道写真家・笹本恒子の精神を引き継ぐ写真家を支援するために設けられた。第5回受賞者の西野さんは、2005年より沖縄県石垣島を拠点とし、漁業、狩猟、捕鯨など、人と野生の関わりを主なテーマとして撮影を続けている。
代表作の『海人 ─ 八重山の海を歩く』(2019年) では素潜りで獲物に迫る沖縄の漁師に密着し、最新作の『熊を撃つ』(2022年) では飛騨地方の山間部に古くから受け継がれている熊猟を追った。伝統的な狩猟に生きる人々を対象とする、長年にわたる真摯な取材活動と傑出した作品が評価され、今回の受賞が決定した。
獲物が食料に変わる過程には凄惨な場面もあるが、「そこには生きる喜びと未来への希望があふれていると感じ、シャッターを切ってきました」と西野さんは語る。「狩猟採集という原初的な営みに立ち帰って、人間が本来あるべき姿を考えたいと思います」
本展では、カラー約50点を展示する。
第5回 笹本恒子写真賞受賞記念展 : 西野嘉憲写真展「狩りたてるもの」
会期 2022年12月22日 (木) ~28日 (水)
会場 アイデムフォトギャラリー「シリウス」
住所 東京都新宿区新宿1-4-10 アイデム本社ビル2F
時間 10:00〜18:00 (最終日は15:00まで)
休館日 日曜
入場料 無料
問い合わせ アイデムフォトギャラリー「シリウス」(TEL 03-3350-1211)
西野嘉憲 (Yoshinori Nishino)
1969年、大阪府生まれ。早稲田大学教育学部卒業。東京の広告制作会社勤務を経て、2005年より沖縄県石垣島を拠点にフリーランス・フォトグラファーとして活動。漁業、狩猟など、人と野生の関わりを写真の主なテーマとする。日経ナショナルジオグラフィック写真賞2018 ピープル部門最優秀賞受賞。
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