船尾修さんの第42回土門拳賞受賞作品展「満洲国の近代建築遺産」が、2023年4月25日より開催される。
第42回土門拳賞は、船尾修さんの写真集『満洲国の近代建築遺産』(集広舎) に決まった。
船尾さんは日本が戦争へと向かった原因の一つに、満洲国という成功体験があったと推測した。そこで中国に足を運び、当時、日本が建設、また接収した建物を調べ、現存する姿を撮影した。
掲載点数は379か所で、取材は10回に及ぶ。「かつての傀儡国家の遺構はその歴史を記憶に留めるうえで貴重であり、見逃せない写真集」と評価された。また、この取材の過程を綴った『日本人が夢見た満洲という幻影』(新日本出版社) も刊行されている。
受賞作品展はニコンプラザ東京・大阪に続いて、2023年10月27日より山形県酒田市の土門拳記念館でも開催予定。
第42回土門拳賞受賞作品展 : 船尾 修「満洲国の近代建築遺産」
<東京>
会期 2023年4月25日 (火) ~2023年5月8日 (月)
会場 ニコンプラザ東京 THE GALLERY
住所 東京都新宿区西新宿1-6-1 新宿エルタワー28F
時間 10:30〜18:30 (最終日は15:00まで)
休館日 日曜・5月3日~7日
入場料 無料
問い合わせ THE GALLERY (TEL 0570-02-8080)
<大阪>
会期 2023年5月18日 (木) ~31日 (水)
会場 ニコンプラザ大阪 THE GALLERY
住所 大阪府大阪市中央区博労町3-5-1 御堂筋グランタワー17F
時間 10:30〜18:30 (最終日は15:00まで)
休館日 日曜
入場料 無料
問い合わせ THE GALLERY (TEL 0570-02-8080)
船尾 修 (Osamu Funao)
1960年、神戸市生まれ。写真家・登山家。筑波大学生物学類卒業。出版社に約7年間勤務後、フリーランスとして活動。主にアジア・アフリカを舞台に、人間の暮らしと風土の関係性を探る作品の発表を続ける。大分県杵築市在住。2016年、第25回林忠彦賞受賞。2020年、第1回江成常夫賞受賞。
→ WEBサイト
→ Twitter
土門拳賞
土門拳賞は、今日の写真文化の大きな流れのひとつをつくった土門拳の輝かしい業績をたたえ、毎日新聞社が創刊110年記念事業のひとつとして1981年に制定、毎年、プロ・アマを問わず優れた成果をあげた写真家を表彰している。受賞作品展は、ニコンプラザ東京 THE GALLERY、ニコンプラザ大阪 THE GALLERYで開催され、作品は山形県酒田市の土門拳記念館で展示された後、同館に永久保存される。
→ 土門拳賞
→ 土門拳記念館
〈文〉市井康延