木村伊兵衛写真賞と林忠彦賞をダブル受賞の快挙! 新田樹写真展「Sakhalin」

新田樹さんが、第47回木村伊兵衛写真賞と第31回林忠彦賞をダブル受賞した。両賞の受賞記念写真展が、2023年4月28日よりソニーイメージングギャラリーと富士フイルムフォトサロンで開催される。

新田樹写真展「Sakhalin」
ウラジクの長女レーナさん (公珠さんのひ孫) ユジノサハリンスク (旧豊原) 2014

■展示作品ギャラリー (タップ/クリックで拡大します)

 

受賞作は、ともに写真集「Sakhalin (サハリン)」(ミーシャズプレス刊) と写真展「続サハリン」(2022年 ニコンサロン)。第二次世界大戦後、サハリン (樺太) を離れることがかなわなかった残留韓国・朝鮮人とその配偶者の日本人を追った作品だ。

新田さんは1996年に初めてサハリンを訪れ、日本語を日常的に話す人々に出会った。しかし当時はまだ、彼らと向き合う自信が持てなかったという。新田さんが再び彼の地へ向かったのは、14年後の2010年。サハリンの現実を残したいと決意を固め、最後の生き残りともいうべき人たちの家を何度も訪ねて丁寧に取材し、作品にまとめ上げた。

日本の統治から旧ソ連領となってからも、国籍を理由としてサハリンにとどまることを余儀なくされた人々。戦争の歴史に翻弄された人々の姿が写真の行間から浮かび上がるドキュメンタリーとして、本作は高く評価された。

第47回 木村伊兵衛写真賞受賞作 : 新田樹作品展「Sakhalin (サハリン)」

会期 2023年4月28日 (金) ~5月11日 (木)
会場 ソニーイメージングギャラリー
住所 東京都中央区銀座5-8-1 銀座プレイス6F
時間 11:00〜18:00
休館日 会期中無休
入場料 無料
問い合わせ ソニーイメージングギャラリー (TEL 03-3571-7606)

第31回 林忠彦賞受賞記念写真展 : 新田 樹「Sakhalin」

会期 2023年4月28日 (金) ~5月4日 (木・祝)
会場 富士フイルムフォトサロン東京 スペース1
住所 東京都港区赤坂9-7-3 東京ミッドタウン・ウェスト1F フジフイルム スクエア内
時間 10:00〜19:00 (最終日は16:00まで、入館は終了10分前まで)
休館日 会期中無休
入場料 無料
問い合わせ フジフイルム スクエア (TEL 03-6271-3350)

ギャラリートーク

日時 2023年4月29日 (土) 13:00~ (約30分)
会場 富士フイルムフォトサロン東京 スペース1
参加費 無料
申し込み 不要

巡回展

2023年5月12日 (金) ~21日 (日) 周南市美術博物館 (山口県)
2023年8月29日 (火) 〜9月3日 (日) 三鷹市美術ギャラリー (東京都)
2024年1月14日 (日) ~29日 (月) 東川町文化ギャラリー (北海道)

 

 

新田樹

新田 樹 (Tatsuru Nitta)

1967年、福島県生まれ。東京工芸大学工学部卒業後、麻布スタジオを経て半沢克夫氏に師事。1996年、独立。
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木村伊兵衛写真賞

木村伊兵衛写真賞は、故・木村伊兵衛の業績を記念して1975年に朝日新聞社によって創設された。2008年4月に出版部門が朝日新聞出版として独立した後は、両社の共催となる。プロ・アマチュアを問わず、写真の制作・発表活動において各年に優れた成果をあげた新人を対象に表彰している。受賞者は、写真関係者に推薦された候補者の中から、選考会によって決定される。
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林忠彦賞

林忠彦賞は、戦後写真界に大きな足跡を残した写真家・林忠彦の多彩な業績を記念し、周南市と公益財団法人周南市文化振興財団が1991年に創設。アマチュア写真家の資質の向上に最後まで全力を傾注した林忠彦の遺志を生かし、アマチュア写真の振興を目的として設立された。第18回からは対象をプロ作家にまで広げ、時代とともに歩む写真を撮り続けた林忠彦の精神を継承し、それを乗り越え未来を切り開く写真家の発掘を目指す賞へと拡大した。
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