異色の組み合わせに見えて共通点が多い2人の写真家「本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語」展

写真展「本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語」が、2023年6月16日より東京都写真美術館で開催される。

本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語
本橋成一《羽幌炭砿 北海道 羽幌町》〈炭鉱〉より 1968年

 

異色の組み合わせに見えるが、2人は共通点が多い。ともに第二次世界大戦を経験し、炭鉱、サーカス、市場を題材に選んだ。何より市井の人々を愛し、見つめるその視線が似通う。

1991年、本橋はドアノーに会いにフランスに向かったが、飛行機が遅れ会えなかった。待ち合せた飛行場の窓口にはドアノーが託した写真集と、シャレたメッセージが残されていた。それが本展の端緒だ。

ドアノーの日本未公開作も本展の見どころ。トークショーなど関連イベントも開催する。

本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語

会期 2023年6月16日 (金) ~9月24日 (日)
会場 東京都写真美術館 2F展示室
住所 東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
時間 10:00〜18:00 (木・金曜は20:00まで、入館は閉館30分前まで)
休館日 月曜 (祝日の場合はは開館し、翌平日休館)
入場料 一般 800円、学生 640円、中高生・65歳以上 400円
※小学生以下、都内在住・在学の中学生無料
オンライン予約
http://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4534.html

ゲストと出品作家による関連トーク

日時 2023年6月30日 (金) 17:30~18:30
会場 東京都写真美術館 1Fホール
出演 奈良美智 (アーティスト)、本橋成一 (出品作家)
定員 先着160名
参加費 無料
申し込み 6⽉19⽇ (月) 12:00から6⽉22⽇ (木) 12:00までにWEBサイトより
http://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4534.html

担当学芸員によるギャラリートーク

日時 2023年6月23日 (金)、8月4日 (金)、9月1日 (金)
時間 各日14:00~
会場 東京都写真美術館 2F展示室
参加費 無料
申し込み 不要
備考 8月4日 (金)、9月1日 (金) は手話通訳付き

 

 

本橋成一 (Seiichi Motohashi)

1940年、東京・東中野生まれ。1960年代から市井の人々の姿を写真と映画で記録してきた写真家・映画監督。1968年「炭鉱〈ヤマ〉」で第5回太陽賞受賞。以後、サーカス、上野駅、築地魚河岸などに通い、作品を発表。写真集『ナージャの村』で第17回土門拳賞、映画「アレクセイと泉」で第12回ロシア・サンクトペテルブルグ国際映画祭グランプリを受賞するなど国内外で高い評価を受けている。
→ WEBサイト

ロベール・ドアノー (Robert Doisneau)

1912年、パリ郊外のジャンティイ生まれ。エコール・エスティエンヌで石版を学び、写真家アンドレ・ヴィニョーの助手となる。自動車会社ルノー社のカメラマンなどを経て、1939年フリーとして活動を開始。特にパリの庶民たちの日常をとらえた写真で高い評価を得て、ニエプス賞 (1956年)、フランス国内写真大賞 (1983年) など受賞多数。1994年逝去 (享年82歳)。
→ WEBサイト

 

〈文〉市井康延