ソール・ライターと平間至、注目の写真展がヒカリエで同時開催「ソール・ライターの原点 ニューヨークの色」「平間至展 写真のうた -PHOTO SONGS-」

東京・渋谷ヒカリエ9階のヒカリエホールA・Bで、注目の2つの展覧会が同時期に開催される。生誕100年記念「ソール・ライターの原点 ニューヨークの色」と「平間至展 写真のうた -PHOTO SONGS-」だ。会期は2023年7月8日~8月23日。

ソール・ライターの原点 ニューヨークの色、平間至展 写真のうた -PHOTO SONGS-

■展示作品ギャラリー (タップ/クリックで拡大します)

ソール・ライターの原点 ニューヨークの色

ソール・ライターの原点 ニューヨークの色

ソール・ライターが世を去った4年後の2017年、Bunkamura ザ・ミュージアムで「ソール・ライター展」が開かれた。日本ではほぼ無名だった写真家の初回顧展が大きな注目を集めた。

50代でファッション写真の第一線から退き、自らの望む写真を撮り、淡々と日々を過ごした。彼の死後、アトリエには数万点に上るカラースライドなど未整理の作品が数多く残され、今も整理作業が続く。

本展では新たに発掘された作品を含むカラー約250点を、10面の大スクリーンに投影。彼の魅力の一つである色彩の世界に迫る。そのほか、写真を始めた1950〜60年代ごろ、ニューヨークをスナップした未公開のモノクロ写真や、身近にいたアーティストたちのポートレート-アンディ・ウォーホル、ユージン・スミス、セロニアス・モンクなどを通して尽きぬソール・ライターの魅力を解き明かす。

平間至展 写真のうた -PHOTO SONGS-

平間至展 写真のうた -PHOTO SONGS-

平間至展は、「写真と音楽」をテーマに置く。写真家としての原点と、30余年になる活動を追いながら、彼の写真に共通して響く世界観に迫る。

写真家として注目された写真集『MOTOR DRIVE』から、ミュージシャンとセッションするように撮ったタワーレコードのキャンペーン「NO MUSIC, NO LIFE.」などの写真を紹介。さらに、発表した写真の舞台裏に存在する膨大なカットも見せる。

このほか、コンタクトシートや秘蔵アイデアノート、雑誌の編集長やプロデューサーらの言葉から、写真家の創作の裏側が浮かび上がってくる。

ソール・ライターの原点 ニューヨークの色

会期 2023年7月8日 (土) ~8月23日 (水)
会場 ヒカリエホール ホールA
住所 東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ9F
時間 11:00〜20:00 (入場は19:30まで)
休館日 会期中無休
入場料 当日 一般1,800円、高大生1,000円、小中学生700円
主催 Bunkamura、読売新聞社
問い合わせ ハローダイヤル 050-5541-8600

平間至展 写真のうた -PHOTO SONGS-

会期 2023年7月8日 (土) ~8月23日 (水)
会場 ヒカリエホール ホールB
住所 東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ9F
時間 11:00〜20:00 (入場は19:30まで)
休館日 会期中無休
入場料 当日 一般1,300円、高大生600円、小中学生400円
主催 Bunkamura
問い合わせ ハローダイヤル 050-5541-8600

■ソール・ライター展×平間至展 セット券

当日 3,000円 (ソール・ライター展非売品ポストカード付き)

 

 

ソール・ライター (Saul Leiter)

1923年12月3日、ペンシルバニア州ピッツバーグに生まれる。父親はユダヤ教の聖職者。1946年、画家を志し、神学校を中退してニューヨークへ移住。1958年、『ハーパーズ・バザー』誌でカメラマンとして仕事を始める。その後、80年代にかけて多くの雑誌でファッション写真を撮影。1981年、ニューヨーク5番街にあった商業写真用の自分のスタジオを閉鎖。1993年、カラー写真制作のためイルフォードから資金提供を受けたことにより、カラー写真のプリントが初めて可能となる。2006年、ドイツの出版社シュタイデルが初の写真集『Early Color』出版。2008年、2012年、トーマス・リーチ監督によるドキュメンタリー映画「写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと」製作。2013年11月26日、ニューヨークにて死去。享年89歳。2014年、ソール・ライターの作品を管理する目的でソール・ライター財団創設。

平間 至 (Itaru Hirama)

1963年、宮城県塩竈市に生まれる。日本大学芸術学部写真学科を卒業後、写真家・伊島薫氏に師事。タワーレコード「NO MUSIC, NO LIFE.」のキャンペーンポスターをはじめ、多くのミュージシャンの撮影を手がける。2006年よりゼラチンシルバーセッションに参加。2008年より「塩竈フォトフェスティバル」を企画・プロデュース。2012年より塩竈にて音楽フェスティバル「GAMA ROCK FES」を主宰。2015年1月、東京・三宿に平間写真館TOKYOをオープン。
→ WEBサイト
→ Twitter
→ Instagram

 

〈文〉市井康延