表現者としての大辻清司の真髄に迫る写真展「生誕100年 大辻清司 眼差しのその先 フォトアーカイブの新たな視座」

武蔵野美術大学 美術館・図書館は、展覧会「生誕100年 大辻清司 眼差しのその先 フォトアーカイブの新たな視座」を開く。

生誕100年 大辻清司 眼差しのその先 フォトアーカイブの新たな視座

 

大辻清司は写真家、エッセイスト、教育者など多面的な活動を行なってきた。武蔵野美術大学 美術館・図書館は2008年、彼の写真プリントや原板、撮影機材や暗室道具、蔵書などの寄贈を受けた。

本展は以来、検証・研究してきた成果の一つ。雑誌の依頼で演劇や舞踏を記録したほか、道行く人とその流れを捉えた作品や、「写真は何を写しとるのか」を探求した雑誌連載など、4章立てで表現者としての真髄に迫る。

生誕100年 大辻清司 眼差しのその先 フォトアーカイブの新たな視座

会期 2023年9月4日 (月) 〜10月1日 (日)
会場 武蔵野美術大学 美術館・図書館 展示室3・4・5
住所 東京都小平市小川町1-736
時間 11:00〜19:00 (土曜・日曜・祝日は10:00〜17:00)
休館日 水曜
入場料 無料
問い合わせ 武蔵野美術大学 美術館・図書館 (TEL 042-342-6003)

ギャラリートーク

日時 2023年9月4日 (月) 17:00〜17:45
会場 武蔵野美術大学 美術館・図書館 展示室3・4・5
出演 大日方欣一 (本展監修者)
参加費 無料
申し込み 不要 (先着順)

トーク+コンサート『クロス・トーク/インターメディア』の電子音楽

開催日 2023年9月23日 (土・祝)
時間 トーク 13:00〜14:00、コンサート 14:30〜15:30
会場 武蔵野美術大学 美術館ホール
出演 アクースモニウム演奏 檜垣智也 (作曲家、東海大学准教授)、解説 川崎弘二 (電子音楽研究)
参加費 無料
申し込み 不要 (先着順)

講演会「大辻清司フォトアーカイブ報告 ─ これまでとこれから」

日時 2023年10月1日 (日) 14:00〜15:30
会場 武蔵野美術大学 美術館ホール
出演 大日方欣一 (本展監修者)
参加費 無料
申し込み 不要 (先着順)

 

 

大辻清司 (Kiyoji Otsuji)

写真家。1923年、東京生まれ。1940年代末にシュルレアリスムからの影響を色濃く窺わせる写真作品《いたましき物体》を発表し創作活動を開始。1950年代にはインターメディアの前衛芸術グループ「実験工房」に参加。さまざまな芸術ジャンルのアーティストと交流し、20世紀末まで約半世紀にわたり制作と思索の営みを続けた。同時代芸術の貴重かつ膨大なドキュメントを撮影したことでも知られる。長年携わった写真教育の場でも重要な業績を残し、高梨豊、潮田登久子、牛腸茂雄、畠山直哉をはじめ多くの優れた才能を見出し、世代を超えて感化を及ぼしあった。また、写真というメディアの特性と新しい表現への可能性を考察した優れたエッセイを数多く執筆。主著に『写真ノート』(美術出版社 1989年)。代表作に《陳列窓》(1956年)、《無言歌》(1956年)、《東京むかし》(1967年)、《日が暮れる》(1975年) ほか。2001年に逝去。享年78歳。

 

〈文〉市井康延