舞台写真の第一人者が下町の一軒家をリノベーションしてギャラリーに! VOL VOLARE オープン

舞台写真の第一人者である写真家の高島史於さんが、東京・曳舟に下町画廊 VOL VOLARE [ボルボラーレ] を開く。こけら落としは、彼のスナップ写真で構成した「Life-Scape」。会期は2023年11月10日から12月2日。

高島史於写真展「Life-Scape」
下町画廊 VOL VOLARE [ボルボラーレ] の内観。開設資金はクラウドファンディングでも募った。

 

場所は東京スカイツリーに近い静かな住宅地。かつて床屋だった一軒家の2階をリノベーションし、居心地の良い空間を作り上げた。下町から文化を発信すべく、写真を中心に多ジャンルの作品展やイベントを企画し、「誰もが気軽に立ち寄れる場所にしたい」と話す。

高島さんは日本大学芸術学部写真学科在学中から活動を始め、舞台撮影や広告制作、公演のプロデュースなど、その分野は多岐にわたる。友人のアートギャラリーをプロデュースしたほか、ドイツ企業の社内ギャラリーに設計から展示企画まで関わったことで、自らの場を持つ夢を温めてきた。

高島史於写真展「Life-Scape」

オープニング展「Life-Scape」では1977年から5年ほど、東京の下町で生活が見える風景を撮影した写真を見せる。仕事が少なかった若いころ、幼い娘と散歩中に撮った1枚が始まりだ。洗った子どもの靴を長い棒に刺し、家の前に干していた。「スナップが写真の極みだと思い、人を撮ることが多かった。それ以降、ものの背後に人の生活と温もりを撮るようになりました」

その写真は「ローライ35」での撮影だったが、以降は「ライカM3」に50mmのズミルックスに代えた。標準レンズで、見たままを写すことを重視した。

今後は企画展を開くほか、貸ギャラリーとしても運営する。

■展示作品ギャラリー (タップ/クリックで拡大します)

高島史於写真展「Life-Scape」

会期 2023年11月10日 (金) ~12月2日 (土)
会場 下町画廊 VOL VOLARE [ボルボラーレ]
住所 東京都墨田区八広1-3-10-2F
時間 12:00〜19:00
休館日 会期中無休
入場料 無料
アクセス 東武スカイツリーライン 曳舟駅より徒歩8分、京成電鉄押上線 京成曳舟駅より徒歩5分

 

 

高島史於 (Foumio Takashima)

1948年、東京生まれ。1968年、日本大学芸術学部写真学科在学中に笠井叡公演「稚児之草子」を撮影して以来、主に踊りを中心に舞台を撮り続けている。写真展も多数開催。日本舞台写真家協会会員、日本ベトナム友好協会常任理事。
→ WEBサイト
→ 下町画廊 VOL VOLARE [ボルボラーレ]

 

〈文〉市井康延