遠藤励さんの第7回「笹本恒子写真賞」受賞記念展が、2024年12月19日より開催されます。
女性報道写真家の先がけとして活躍した笹本恒子さん (1914年〜2022年) の業績を記念し、その精神を引き継ぐ写真家の活動を支援することを目的として創設された「笹本恒子写真賞」。第7回の受賞者となった遠藤さんは、スノーボードカルチャーの撮影を長く続ける中で、身近な気候の変化から雪が地球環境を反映していることに気づき、2017年から雪の民族とその地方の記録に取り組んでいます。北極圏のグリーンランド奥地に住む先住民を訪ねて撮影を続ける行動力、そして圧倒的な表現力で撮影された作品をまとめた大型写真集など、熱量を強く感じさせる活動が評価され、受賞に至りました。
コロナ禍やロシアによるウクライナ侵攻の影響で海外遠征ができず、挫折しかけたこともあったという遠藤さん。「今回の受賞はこの時代に写真を続けていく勇気と役目を与えてくれました」と語っています。受賞を記念して開催される本展では、カラー・モノクロ30点から40点を展示します。
第7回「笹本恒子写真賞」受賞記念展 : 遠藤励写真展「MIAGGOORTOQ (ミアゴート)」
会期 2024年12月19日 (木) 〜25日 (水)
会場 アイデムフォトギャラリー「シリウス」
住所 東京都新宿区新宿1-4-10 アイデム本社ビル2F
時間 10:00〜18:00 (最終日は15:00まで)
休館日 日曜
入場料 無料
問い合わせ アイデムフォトギャラリー「シリウス」(TEL 03-3350-1211)
遠藤 励 (Tsutomu Endo)
長野県大町市生まれ・在住。スノーボードの黎明期を目撃し、90年代後期から身近な存在だったスノーボーダーを撮り始め、写真家としての活動を開始。現在まで国内および北米・欧州のボードカルチャーの専門誌やメディアに作品を提供。また、雪にまつわる作品表現にも傾倒し、近年は北極圏への遠征を重ね、そこに暮らす先住民の生活を追体験しながら、現地で急速に進行する自然資源開発や気候変動が及ぼす影響を考え、作品化を続けている。2024年日本写真協会新人賞受賞。
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