中村征夫さんの写真展「五色沼湖沼群」が、2025年5月8日より開催されます。
福島県の裏磐梯に位置する五色沼湖沼群は、1888年に起こった磐梯山の水蒸気爆発により形成された数百の湖沼のうち、大小30余りの湖沼を指す総称です。いくつかの沼は季節や天候、時間帯によってエメラルドグリーン、コバルトブルー、ターコイズブルー、エメラルドブルーに色が変化し、また、酸化鉄などの粒子が光を反射して赤く見える沼もあります。水の色がさまざまに変化することから、「五色沼」と呼ばれるようになりました。
「水中の様子が気になって仕方なかった」という中村さんは、環境庁 (当時) と北塩原村の許可を得て、37年前に五色沼の水中撮影を開始。スキンダイビングで柳沼、青沼、瑠璃沼、弁天沼、竜沼、みどろ沼、赤沼、毘沙門沼などに潜り、その素顔を捉え続けてきました。五色沼は探勝路からも美しい風景を堪能できますが、水の中は「これまで見たこともない美しさと繊細さ、そして圧倒的な迫力」があると中村さんは言います。
個々の沼が悠久の時を刻み、個性豊かな景観を作りあげてきた五色沼。誕生から137年もの間、誰にも見られることのなかった神秘の水中世界を、本展で公開します。
中村征夫写真展「五色沼湖沼群」
会期 2025年5月8日 (木) ~19日 (月)
会場 OM SYSTEM GALLERY
住所 東京都新宿区西新宿1-24-1 エステック情報ビルB1F OM SYSTEM PLAZA内
時間 10:00〜18:00 (最終日は15:00まで)
休館日 火曜・水曜
入場料 無料
問い合わせ OM SYSTEM GALLERY (TEL 03-5909-0190)
ギャラリートーク
いずれも写真展会場にて、11:00〜 / 15:00〜 の2回 (各回約30分)。参加無料、予約不要。
実施日
5月10日 (土)・11日 (日)・17日 (土)・18日 (日)
中村征夫 (Ikuo Nakamura)
1945年、秋田県出身。19歳のとき、神奈川県真鶴岬にて水中写真を独学で始める。撮影プロダクションを経て31歳でフリーランスとなる。1977年に東京湾の取材を開始し、ライフワークとして現在も進行中。数々の報道の現場での経験を生かし、新聞・テレビ・ラジオ・講演会とさまざまなメディアを通して海の魅力や海をめぐる人々の営みを伝えている。主な受賞歴に、第13回 (1987年度) 木村伊兵衛写真賞、平成5年度 (第9回) 文化庁芸術作品賞、第26回 (2007年) 土門拳賞 ほか。写真集に『海中顔面博覧会』『カムイの海』『熱帯夜』『海中2万7000時間の旅』『遙かなるグルクン』『海への旅』『永遠の海』など多数。
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