キヤノンマーケティングジャパンが主催する写真・映像作家発掘オーディション「GRAPHGATE」の第2回グランプリ・優秀賞受賞者による企画展が、2025年8月19日より順次開催されます。
「GRAPHGATE (グラフゲート)」は、作品づくりに強い意志を持った写真・映像作家を発掘し、支援することを目的として2023年に立ち上げられました。
第2回グランプリを受賞した山口えり花さんの作品展はキヤノンギャラリー Sにて、優秀賞を受賞した長谷川尚子さん、篠田岬輝さん、遠藤励さん、玉昇沅さんの作品展はキヤノンギャラリー銀座・大阪にてそれぞれ開催。受賞者たちがこれまで何を思いどのような創作活動を行ってきたのか、これから何を目的に何を表現していきたいのか、その想いを表現する通過点となる企画展です。
第2回GRAPHGATE グランプリ : 山口えり花 個展「狂喜的ラブリー」
多様性をテーマに描いた映像作品『CANDY STORE』でグランプリを受賞した山口さん。ありのままの意思やあり方が調整された先にあるものは本当に多様性なのだろうか? という疑問をポップに表現しつつ、鑑賞者に深く考えさせる手法が評価されました。本展では、作品を通して「狂おしくも喜ばしい、人生という歪んだ喜劇」へと誘います。
会期・会場
2025年11月14日 (金) ~12月16日 (火) キヤノンギャラリー S
第2回GRAPHGATE 優秀賞 : 長谷川尚子 個展「UNCERTAINTY / ゆらぎのあわいに」
静止画でも動画でもない、各写真の関係性を主題とした映像手法「写真映像」により、人間の目で見ることのできない世界に思いを馳せ、静かに見つめる長谷川さん。第2回GRAPHGATE応募作「UNCERTAINTY」に加え、その対となる、祖母・母と長谷川さん自身を写した新作「ゆらぎのあわいに」を上映します。
会期・会場
2025年8月19日 (火) ~23日 (土) キヤノンギャラリー銀座
2025年9月30日 (火) ~10月4日 (土) キヤノンギャラリー大阪
トークイベント
日時 2025年8月23日 (土) 14:00~15:00
会場 キヤノンギャラリー銀座
出演 長谷川尚子、福島 諭 (作曲家)
定員 なし
予約 不要
第2回GRAPHGATE 優秀賞 : 篠田岬輝 個展「Portraits of 3/4 ounce」
命と魂が確かにそこにあった証明として撮影された、動物たちの肖像写真。生物が死ぬときに3/4オンス (21g) 軽くなることから、魂の重さといわれる3/4オンスに彼らの肖像を印刷することで、その存在を体感するべく制作された作品です。
会期・会場
2025年8月26日 (火) ~30日 (土) キヤノンギャラリー銀座
2025年10月7日 (火) ~11日 (土) キヤノンギャラリー大阪
トークイベント
日時 2025年8月26日 (火) 19:00~20:00
会場 キヤノンギャラリー銀座
出演 篠田岬輝、小野泰洋 (自然番組プロデューサー)
定員 先着30名
予約 8月25日 (月) 17:30までにWEBサイトより
https://personal.canon.jp/event/photographyexhibition/gallery/shinoda-portraits
第2回GRAPHGATE 優秀賞 : 遠藤 励 個展「SHAKE-UP THE OLD FUTURE ~スノーボードフォトグラフィーの進行形・集団的共有の跡に残るもの」
「私の原点はスノーボードコミュニティにある」と遠藤さん。本展では自身の撮影だけに固執せず、スノーボードメディアの倉庫に眠っていた1990年代から2000年代初頭の撮影フィルムから制作した作品を発表。スノーボードフォトグラフィーの過去を再構築し、未来の起源を探ります。
会期・会場
2025年9月30日 (火) ~10月4日 (土) キヤノンギャラリー銀座
2025年11月11日 (火) ~15日 (土) キヤノンギャラリー大阪
第2回GRAPHGATE 優秀賞 : 玉 昇沅 個展「Life today (非) 日常の日々―。」
「日常」とは何か。そして「非日常」とは何か。“何でもない” と思える風景に、ふと立ち止まりたくなる瞬間があると玉さんは言います。誰かにとっては通り過ぎるだけの日常であっても、玉さんにとって “今日だけの非日常” として心が動いた一瞬をまとめ上げました。
会期・会場
2025年10月7日 (火) ~11日 (土) キヤノンギャラリー銀座
2025年11月18日 (火) ~22日 (土) キヤノンギャラリー大阪
会場
キヤノンギャラリー S
住所 東京都港区港南2-16-6 キヤノンSタワー1F
時間 10:00〜17:30
休館日 日曜・祝日
入場料 無料
問い合わせ キヤノンギャラリーS (TEL 0570-07-9264)
キヤノンギャラリー銀座
住所 東京都中央区銀座3-9-7
時間 10:30〜18:30
休館日 日曜・月曜・祝日
入場料 無料
問い合わせ キヤノンギャラリー銀座 (TEL 0570-03-7682)
キヤノンギャラリー大阪
住所 大阪市北区中之島3-2-4 中之島フェスティバルタワー・ウエスト1F
時間 10:00〜18:00
休館日 日曜・月曜・祝日
入場料 無料
問い合わせ キヤノンギャラリー大阪 (TEL 0570-04-7850)
山口えり花 (Erika Yamaguchi)
映像監督。オーストラリア出身。元電通クリエーティブキューブ、現在Village inc.に所属。CMやMVを中心に活動。可愛くカラフルな世界観や、ひと癖ある作品を得意とする。映像やライブの振付師としても活動中。GRAPHGATEグランプリ以外にも、Young Cannes Lions日本選シルバー、JAC AWARDメダリスト、BOVAなど受賞多数。
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長谷川尚子 (Naoko Hasegawa)
1988年、新潟県新発田市生まれ。宮城大学事業構想学部デザイン情報学科卒業。現在130年以上続く吉原写真館に所属。祖父の二眼レフカメラを愛用しながら写真作品の発表をするほか、2024年、福島麗秋+福島諭『Inter-Others』LPレコードのティザー映像制作をきっかけに、写真のみを素材とした「写真映像」の表現を始める。
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篠田岬輝 (Koki Shinoda)
1990年、東京生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、米国会計系コンサルティング会社に就職。アフリカで目の当たりにした自然の雄大さに魅せられ、写真家の道を目指して独立。2019年、数年にわたって1つのライオンの家族を追いかけて撮影した作品をまとめた初個展「Pride of Lions ~ライオン家族~」を開催。現在もアフリカ、アジア、北極圏・南極圏など、世界各地で自然の美しさと向き合いながら撮影を行っている。2021年、The Prix de la Photographie, Paris Nature部門金賞受賞。
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遠藤 励 (Tsutomu Endo)
長野県大町市生まれ、在住。スノーボードの黎明期を目撃し、1990年代後期から身近な存在だったスノーボーダーを撮り始め活動開始。現在まで国内および北米・欧州のボードカルチャーの専門誌やメディアに作品を提供。また、雪にまつわる作品表現にも傾倒し、『snow meditation』や『水の記憶』など雪や氷河の作品シリーズを発表。2018年より北極圏への遠征を重ね、そこに暮らす先住民の生活を追体験しながら、原始的民俗の変遷を記録し、現地で急速に進行する自然資源開発や気候変動が及ぼす影響を考えながら作品化に取り組んでいる。2024年日本写真協会新人賞、第7回笹本恒子写真賞受賞。
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玉 昇沅 (Sung Won Ok)
韓国生まれ。日本とカナダで育ち、現在は東京を拠点に活動している。大学入学を機に写真を撮りはじめ、留学をきっかけに本格的に作品制作を開始。母国でない国で育った自身のルーツから、常に「どこにも属していない」という感覚を抱えてきた。その「宙ぶらりんな感覚」を軸に、日常のなかに潜む一瞬の孤独を写し取ることを試みている。
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