写真展「ワーナー・ビショフの昭和 ~日本が日本でなかったあの頃~」が、ライカギャラリー表参道にて2025年12月5日より開催されます。

スイス人写真家のワーナー・ビショフ氏 (1916〜1954年) は、国際的な写真家集団「マグナム・フォト」に所属し、その企画の一環として1951年から1952年にかけて占領下の日本を訪れました。戦後復興期の日本社会に強い関心を抱いた彼は、神社仏閣から茶道・文楽といった伝統文化や芸能、そしてアメリカ文化の影響を受け変化していく人々の暮らしまで、約10か月にわたって丹念に記録。滞在中は木村伊兵衛氏とも深い友情を築きました。
占領下の時代に撮影されたビショフ氏の作品は、戦後日本が再び自らのアイデンティティを取り戻していく瞬間を写し出した、貴重な記録といえます。昭和元年から数えて100年となる今、“日本が日本でなかった” 頃の記憶を静かに呼び覚ます作品群です。

写真展「ワーナー・ビショフの昭和 ~日本が日本でなかったあの頃~」
会期 2025年12月5日 (金) 〜2026年3月3日 (火)
会場 ライカギャラリー表参道
住所 東京都渋谷区神宮前5-16-15 ライカ表参道店2F
時間 11:00〜19:00
休館日 月曜
入場料 無料
問い合わせ ライカギャラリー表参道 (TEL 03-6631-9970)
※会期・時間は状況により変更になる場合があります。
ワーナー・ビショフ (Werner Bischof)
1916年、チューリッヒに生まれる。画家を目指すが、美術学校で写真を学んだことから、主にスタジオやファッション写真を手がけるようになる。第二次世界大戦の取材を契機に報道写真に転向。欧米の雑誌で多くの秀作を発表し、国際的な評価を受ける。1949年、マグナム・フォト参画。1951年から52年にかけての10か月、日本に滞在。20歳を迎える世界の若者を取材するマグナムの企画「ジェネレーションX」を手がけるほか、占領下の日本における伝統とアメリカの影響を撮影。日本を拠点に沖縄や朝鮮戦争も取材。1954年、ペルーのアンデス山脈で取材中、ジープが転落し死亡。