機材レポート

飛鳥路を訪れて考える、色とかファインダーとか…『ニコンD300』

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日本最古の寺院「飛鳥寺」を背景にして。

 奈良市街の“夕暮れの奈良町”を散策した翌日、ボクは飛鳥(明日香村)を訪れた。ボクにとって、ここは第二の故郷のような場所。最初に訪れてから25年以上も経つけど、この場所の素朴な農村風景は、いつ訪れても懐かしく、そして新鮮に感じられる。

 今回の撮影機材『ニコンD300+シグマ18-200ミリF3.5-6.3DC』という組み合わせは、じっくり作画するには少し物足りない気もする。正直なところ「高倍率ズーム」って便利だけど、特に好きなレンズでもないからねぇ…。でも、今回は時間も限られてるから(東京に戻る新幹線の関係で、午後4時過ぎには帰路につかなきゃいけないのよ)、レンズ交換なしでサクサク撮り続けられる高倍率ズームが重宝するんだけどサ。

 昨日はど~んよりとした曇り空だったけど、今日はとってもイイ天気。気温もグングン上昇し、最高気温はなんと30℃に届く勢いである。この季節の「晴天の農村風景」だと、色彩の基調は「青」と「緑」になる。ボクなりに定めたD300の色設定の基本は、ピクチャーコントロール「スタンダード」をクイック調整でコントラストと彩度をマイナス側に1段シフトした状態。…だけど、青と緑が基調の画面だと、もう少し色にインパクトが欲しくなる。ということで、そこから彩度を0に戻した状態を“今日の基本色”にしよう。

 話は変わるけど、ボクは撮影機材の中で「キヤノンEOS5D」をメイン機に据えているけど、それは画質に魅力を感じているから。ボディの作りとか、ファインダー性能とか、連写能力とか、レリーズ感とか…そういった基本性能に満足しているワケではない。だから、もっと基本性能の高いデジタル一眼レフが欲しいと思い続けていた。それも、キヤノンEOS-1D系やニコンD3のような大型モデルではない“ほどほどのサイズ”のモデルをね。

 そんな待望のモデルが『ニコンD300』である。フィルム一眼レフに置き換えると、以前使っていたD200をF100だとすると、このD300はF6に相当すると思う。その違いはズバリ「ファインダー視野率・約100㌫」を達成しているか否か、である。…まあ、飛鳥路の農村風景をの~んびり撮りながら言うことじゃないかもしれないけど(苦笑)。いずれにせよ、ボディのサイズ&スタイルはミドルクラスでも、ファインダー仕様などはフラッグシップ! そんなカメラ『D300』を開発したニコンに、素直に賛辞を贈りたいと思いマス。

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歴史的な施設や遺跡が残されている飛鳥だが、基本的には「素朴な農村」である。ボクは、歴史的なモノよりも、そんな素朴な風景が好きである。青色と緑色が基調になるこの風景、ピクチャーコントロール「スタンダード」からコントラストだけマイナス側に1段シフトした状態で、思い通りの仕上がりを得ることができた。 ◆ニコンD300 シグマ18-200ミリF3.5-6.3DC(18ミリで撮影) Aモード f11 1/320秒 WB:晴天 ISO200 JPEG(RAW+Fで撮影)

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飛鳥を代表する謎遺跡のひとつ「酒船石」。…でも、ボクは周辺の竹林や柿木畑の方が好きだったりして(笑)。低速シャッターでの手持ち撮影だが、こういう状況ではシャッターフィーリングの違いを実感する。D300のシャッター音や手に伝わる感触は、とても小気味良い。 ◆ニコンD300 シグマ18-200ミリF3.5-6.3DC(18ミリで撮影) Aモード f16 1/20秒 -0.3補正 WB:晴天 ISO400 JPEG(RAW+Fで撮影)

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飛鳥寺に近い集落にて。とてもイイ感じの路地である。人の姿は見られないが、そこに住む人々の息吹が感じられる風景…。 ◆ニコンD300 シグマ18-200ミリF3.5-6.3DC(18ミリで撮影) Aモード f16 1/160秒 -0.3補正 WB:晴天 ISO200 JPEG(RAW+Fで撮影)