機材レポート

キヤノンパワーショットG7か!?それともA710ISか!?

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某雑誌で「コンパクトデジカメ特集」を担当した際、いろんなタイプのカメラを借用して使用した。その中で『パワーショットG7』は、ダントツ「個人的に欲しい度」が高いモデルだった。

「2006年・秋モデル」の中で、ボクが個人的に注目したのは、キヤノンパワーショットのG7とA710IS。この2機種、どちらも35〜210ミリ相当の光学6倍ズームを搭載。そして、レンズシフト式手ブレ補正機構「IS」を搭載している。もちろん、その2点が大きな魅力なんだけど、ボクが最も注目したのは“トータルバランスが良い”という点。高倍率ズームを搭載していてもコンパクト。操作性や画質もハイレベル。また「P、Tv、Av、M」の基本的な露出モードが揃っていて、MF撮影も可能。そんな堅実な仕様がウレシイ。だから「家族の記念写真用にもイイし、仕事用のサブ機にも適している」、そんなカメラなんだよね。う〜ん、どっちを選ぼうかなぁ…(マジ悩む)。

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これが噂(?)のG7のIS0ダイヤル。そのパーツだけでなく、他のパーツやボディ本体も質感が高くて魅力的。このカメラがバカ売れしているのも納得!

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8階の自宅ベランダから、下の道路を練り歩く神輿の列を俯瞰撮影。210ミリ相当までカバーする6倍ズーム機なら、けっこう本格的な望遠撮影が楽しめる(G7で撮影)。

 G7は、なんといっても「Gシリーズ」特有の風格が魅力。金属ボディのコンパクトデジカメは多いけど、ここまで“作り込んだ感”のあるカメラって久しぶり。最初、写真で見た時には「ISOダイヤルとか質感は良さそうだけど、使い勝手は怪しいかも」と懐疑的だったけど、実際に使ってみたら(仕事用の借用機材を)、予想以上にイイ! 小さくても質感が高くて、クリック感も絶妙。また、視認性に優れるだけでなく、感度設定が無効になる撮影モードではダイヤル脇のランプが消灯するなど、誤操作&誤認の防止もぬかりない。RAWモードやバリアングル式モニターが省略されたのは残念だけど、そのぶん従来のGシリーズにはない“軽快さ”がある。レンズがボディ内にスッキリ収納されて、レンズキャップが不要なのは大歓迎!

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実は、A710のボディデザインは、個人的にはあまり好きじゃない。こうやって正面から見た際の「トップ部の曲線」が、ねえ…。でも、実用機として見た場合、そんな事はどーでも良くなるほど優秀デス!

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長ぁ〜い列車の編成も、望遠レンズ特有の「圧縮効果」によって、ギュギュッと密度感のある画面になりましたヨ(A710ISで撮影)。

 A710ISは、G7ほど本格的な感じはないが、その“気軽さ”が魅力だったりする。電源が「単3形電池2本」というのも、まさに軽快そのもの! 出先で電池残量が怪しくなったら、近くのコンビニ等に駆け込めばOK!! バリアングル式モニターを搭載するA640やA630も「単3形電池のカメラ」だけど、あちらは4本使用する。この2本と4本の差は大きいヨ! でもって、基本性能の高さや操作性の良さは、前モデルのA700でよ〜くわかっているからね(これも仕事で借用機材を使った)。

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ライトアップされた五重塔が、暮れゆく空に浮かび上がる。これはシャッターチャンス! えっと、シャッター速度は…。げっ、1/2秒!? そんな無茶な低速シャッターでも、手ブレ補正機構「IS」のおかげで、何カットかはブレずにシャープに写せた(G7で撮影)。

 風格と質感、フェイスキャッチテクノジー、ストラップ両吊り式、高画素10メガピクセル…のG7か? それとも、単3形電池2本使用、G7より2万円以上安価、必要十分な7.1メガピクセル…のA710ISか? うう〜ん、どっちを買おうかなぁ(再びマジ悩む)。