比較的細身なシグマ17〜70ミリF2.8-4.5DCマクロだが、付属フードは大きめの花形タイプ。大きめだけど、レンズ本体とのバランスは意外と良好。もちろん、遮光効果は高い。
新宿御苑内は、まだまだ寒々しい風景だった…。でも、植え込みや花壇には、早春を感じさせてくれる小さな花がケナゲに咲いていた。これは70ミリでの望遠マクロ撮影。背後の紫色の花がボケてイイ感じデース!
1月も半ばを過ぎると、すっかり正月の浮かれ気分も消えますネ。でもって、毎日「ああ、今日も寒いなぁ〜」と背中を丸める日々が続きマス(苦笑)。でも、こんな季節だからこそ、よく晴れた日にはカメラを持って出かけてみたい。そう、誰よりも早く“春の予感”を見つけてみたいのよ。…ということで、新宿まで買い物に出かけたついでに、フラリと新宿御苑に行ってみた。園内を被っている芝生はまだ枯れ草状態だけど、植え込みの中には白いスイセンの花も咲いてたりして、その姿を見たり香りを嗅いだりしていると、ホントに“春の到来”を予感させてくれマス。
これは、広角17ミリでガツーンと寄って撮った広角マクロ撮影。画角が広いので、望遠マクロほどアップにはならないが、標準や望遠系のマクロ撮影とは違う“臨場感”が感じられる。
広角マクロ撮影をしている図。どうよ?この寄りっぷり!!(笑) こういった極端に寄る撮影では、付属フードは外してトライするのが鉄則。
今回選んだレンズは、以前にも取り上げた『シグマ17〜70ミリF2.8-4.5DCマクロ』。このレンズの最大のウリは、抜群の近接能力を持っていること。ズーム全域で20cmまで寄れるんだよね。でも、これは撮像素子からの距離。これをコンパクトデジカメのように「レンズ先端からの距離」で測ると、広角端でなんと約5cm! 望遠端だと驚きの約1cm!! そう、これまでの一眼レフ用レンズでは考えられないほど被写体に寄れるのだ。まあ、そんなに寄ると自分(撮影者)やレンズの影が映り込むことが多いけど、逆光に近い撮影だと、そういう制約もなくなる。いずれにせよ、撮影距離の制約をほとんど感じることなく被写体にググッと踏み込めるのは快適そのもの! ホント、コンパクトデジカメのマクロ機能並に寄れるレンズなんだよね〜。ここまで寄れるレンズだと、AFからMFに切り替えて、じっくりと手動でピントを合わせたいケースも増えてくる。このレンズは、フォーカスリングの操作感も良好。
夕方の軟らかい光線がイイ感じ。でも、ここでは自分の身体で光を遮って、より軟らかい描写を狙った。望遠端の70ミリに設定し、絞りは開放にセット。とても安定した描写に感心したネ。
御苑の外に建つビル群が、夕方の光を浴びて琥珀色に染まって見えた。そんな光景を、苑内の樹木とからめて広角の画角で切り取る。画面中央から周辺まで乱れのない安定した描写が得られた。
気になる描写性能(画質)も、ほとんど不満は感じない。SLD(特殊低分散)ガラスや非球面レンズを巧みに使っていて、ズーム全域でシャープな描写が得られる。逆光時の特性も悪くない。また、フォーカスやズームを操作しても前枠が回転しないので、PLフィルターも快適に使える。…さあ、これからも、この抜群に寄れる標準ズームで“臨場感のあるマクロ撮影”を楽しむぞーっ!!
スリムなレンズなので、装着ボディを選ばない。でも、作りや仕上げが上質なので、ハイグレードなボディと組み合わせても“ボディ負け”しないレンズなんだよね〜。