手のひらサイズのコンパクトなボディに24〜960mm相当の光学40倍ズームレンズを搭載。キヤノンの高倍率コンパクトデジカメ「PowerShot SX740 HS」を実写!
薄型ボディに光学40倍ズームを搭載した「PowerShot SX730 HS」がモデルチェンジ。有効2030万画素の1/2.3型CMOSセンサーは変わらないが、画像処理エンジンに最新の「DIGIC 8」を採用している。前モデルは「DIGIC 6」だったので、一気に2世代進化したかたちだ。最大10コマ/秒、AF追従でも最大7.4コマ/秒と連写速度が大幅にアップ(前モデルは5.9コマ/秒)。レリーズタイムラグや撮影間隔も短縮され、使い心地が大きく向上している。
レンズは24mm相当から960mm相当までカバー。プログレッシブファインズームを使えば、解像感を保ったまま1920mm相当まで焦点距離が伸びる。
手ブレ補正は上位機種と同じデュアルセンシングISを新採用。効果は前モデルから約0.5段分向上し、望遠でもしっかりとフレーミングができた。ほかにもチルト液晶や4K動画など機能が充実。普段持ち歩くのにぴったりな一台といえる。
■約0.05秒の高速オートフォーカス
望遠端までズームしても、全長は広角端とあまり変わらない。したがってズーム速度も早い。
■選べるメニュー画面
メニュー画面は初期設定こそビギナー向けの「やさしい表示」になっているが、標準表示に切り替えるとEOS風のユーザーインターフェイスに。
■遠近感を生かした表現が楽しめる
広角端は24mm相当で、遠近感を生かした表現ができる。仕上がりはEOSより鮮やかでメリハリがある印象だ。
▲キヤノン PowerShot SX740HS(24mm相当) プログラムオート F4 1/1250秒 ISO100
■シャープで階調豊かな描写
太陽光が二重に反射するという、カメラやレンズにとってシビアな場面。シャープかつディテールも豊かで、意図した通りの描写をしてくれた。
▲キヤノン PowerShot SX740HS(162mm相当) 絞り優先オート F8 1/800秒 ISO100
■スナップ撮影に最適
街角から印象的な部分を切り取るのに、望遠コンパクトは最適のアイテム。一眼レフより被写界深度が深いため、ピントで神経質にならずに済むのもスナップでは利点だ。
▲キヤノン PowerShot SX740HS(459mm相当) プログラムオート F5.6 1/5000秒 −1.3補正 ISO100
■キヤノン PowerShot SX740 HS
2018年8月30日発売
オープン価格(キヤノンオンラインショップ直販価格:税別 48,500円)
[カラー]シルバー、ブラック [撮像素子]1/2.3型高感度CMOSセンサー(裏面照射型) [レンズ]4.3〜172.0mm(35mm判換算 24〜960mm相当) F3.3〜6.9 光学40倍ズーム [ISO感度]ISO 100〜3200 [シャッター速度]15~1/3200秒 [画像モニター]3.0型 約92.2万ドット TFTカラー液晶モニター(チルトタイプ) [光学手ブレ補正]3.5段 [記録媒体]SD/SDHC/SDXCメモリーカード(UHS-I対応) [サイズ]幅110.1×高さ63.8×奥行き39.9mm [質量]約275g(本体のみ)/約299g(バッテリー、メモリーカードを含む) [付属品]リストストラップ WS-800、バッテリーパック NB-13L、バッテリーチャージャー CB-2LH ほか
〈写真・解説〉鹿野貴司