微妙に丸みを帯びた「オリンパス PEN Lite E-PL2」ボディと、標準ズーム「M.ZUIKO DIGITAL 14-42ミリF3.5-5.6 II」。ちなみに、このズームレンズは、前モデル「E-PL1s」と同時にデビューしたモノで、携帯性だけでなく静粛なAF駆動もウリ。
本日（1月28日）発売される、この『オリンパス PEN Lite E-PL2』は、同社のマイクロフォーサーズ機（オリンパスでは「マイクロ一眼」と呼ぶ）PENの５機種目にあたるモデルであり、E-PL1から始まったPEN Liteシリーズとしては３機種目にあたるモデルである。え〜と、ひとつ前のモデル「E-PL1s」が発売されたのは、先月上旬（12月4日）だよなぁ。それから２ヵ月も経たないうちにニューモデル登場だから、E-PL1sを買った人は少し複雑な心境かもしれない（もちろん、それを承知で買った人もいるだろうが）。
しかも、機能的な部分とは別に、デザインの印象がE-PL1やE-PL1sとはけっこう違う。…実は、ボク個人の価値観としては、この部分（デザインの違い）がいちばん魅力的だったりする。E-PL1やE-PL1sは直線的なフォルムで”薄い箱”って印象だった。でも、今回のE-PL2はグリップ部やトップカバー部などに”適度な丸み”を取り入れたフォルムなので、直感的（視覚的）に優しい印象を受けるし、手にした際の収まり具合も、これまで以上にしっくりくる…感じがするネ。
操作性に関しては、ｉオートモードでの進化した「ライブガイド」の調整や、各種の設定値や露出補正などで、直感的かつスムーズに操作できる「コントロールダイヤル」が新設された点が大きな特長である。…たしかに便利なんだけど、その操作感はボク的には少し不満が残るね。というのも、ダイヤルに十字キーの機能も持たせちゃってるから、絞り優先オートやシャッター優先オートなどで設定値を変えようと回転させていると、不意に押し込んでしまって十字キーに割り当てられた機能が出てきちゃうことがあるんだよねぇ。そういうワケで、絞り優先オートで撮影する際には、従来モデルと同じように”十字キーの上押し”をして、上下キーで絞り値を設定、左右キーで露出補正値を変更…しているボクです（苦笑）。
新設された「コントロールダイヤル」。不用意に回転しないよう、右側はボディにガードされている（奥まっている）格好になっている。が、それと”十字キー押し込み問題”は別だからなぁ…。試しに、編集部の女性スタッフに回してもらったら、難なくサクサク使えていた。手の大きさと力の問題か!?
撮影機能に関しては、何といっても”アートフィルターの進化”が大きい。フォーサーズ機のフラッグシップモデル「E-5」で搭載された「ドラマチックトーン」が加わり、従来からの「ポップアート」「ラフモノクローム」「トイフォト」はバリエーション化されたのだなー。さらに、この４つのアートフィルターでは、作画効果が追加できる「アートエフェクト」にも対応している。これらのアートフィルターでは、画面の周囲に粗い黒縁が付けられる「アートフレーム効果」が追加できるほか、ポップアートでは「ピンホール効果」や「ソフトフォーカス効果」も選択できるのだ。
いやぁ〜、意外と楽しいんだわ、この”アートフィルター＋アートエフェクト”の組み合わせは！ 特に気に入ったのは「ポップアート II＋アートフレーム効果」や「ラフモノクローム II＋アートフレーム効果」あたりだね。そう、ポイントはアートフレーム効果!! ドラマチックトーンの”不思議なモヤモヤ描写”もアートフレームと組み合わせると、何気ない被写体や風景も妙にハマる。でもって、思わず「おーっ、きたきた！」って感じに、ひとりで盛り上がっちゃう（笑）。
通常撮影
◆共通データ：オリンパス PEN Lite E-PL2 M.ZUIKO DIGITAL 14-42ミリF3.5-5.6 II（26ミリで撮影） ISO200 4032×3024ピクセル JPEG（※オリジナルデータ）
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| ポップアート I | ポップアート II |
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| ラフモノクローム I | ラフモノクローム II |
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| トイフォト I | トイフォト II |
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| トイフォト III | ドラマチックトーン |
通常撮影
夕暮れ時の風景。まあ、こういう通常撮影でも悪くないけど…。
◆オリンパス PEN Lite E-PL2 M.ZUIKO DIGITAL 14-42ミリF3.5-5.6 II（28ミリで撮影） 絞り優先オート F5.6 1/125秒 -0.7補正 WBオート ISO200 4032×3024ピクセル JPEG（※オリジナルデータ）
アートフィルター（ドラマチックトーン）撮影
こうやってアートフィルターの「ドラマチックトーン」とアートフレーム効果を組み合わせて撮影すると、ほんと作品っぽい仕上がりになるよね〜。
◆オリンパス PEN Lite E-PL2 M.ZUIKO DIGITAL 14-42ミリF3.5-5.6 II（28ミリで撮影） アートフィルター（ドラマチックトーン＋アートフレーム効果） F5.6 1/100秒 WBオート ISO200 4032×3024ピクセル JPEG（※オリジナルデータ）
この色、ちょっとやり過ぎ!?（笑） でも、文字通りポップな感じの色調です。エリカのピンク色が鮮烈!!
◆オリンパス PEN Lite E-PL2 M.ZUIKO DIGITAL 14-42ミリF3.5-5.6 II（14ミリで撮影） アートフィルター（ポップアート I＋アートフレーム効果） F8 1/60秒 -0.7補正 WBオート ISO400 4032×3024ピクセル JPEG（※オリジナルデータ）
モノクロームの表現＆ラフな雰囲気は欲しいけど、過度な「コントラスト、バッキバキ！」は嫌だなぁ〜。という場合には「ラフモノクローム II」を選択すると良いでしょうナ。
◆オリンパス PEN Lite E-PL2 M.ZUIKO DIGITAL 14-42ミリF3.5-5.6 II（16ミリで撮影） アートフィルター（ラフモノクローム II＋アートフレーム効果） F5.6 1/160秒 -0.7補正 ISO200 4032×3024ピクセル JPEG（※オリジナルデータ）
雲が流れる空には「ドラマチックトーン」がよく似合う!?
◆オリンパス PEN Lite E-PL2 M.ZUIKO DIGITAL 14-42ミリF3.5-5.6 II（16ミリで撮影） アートフィルター（ドラマチックトーン＋アートフレーム効果） F5.6 1/160秒 WB晴天 ISO200 4032×3024ピクセル JPEG（※オリジナルデータ）
E-PL2では「仕上がり」と「アートフィルター」が統合されている。だから、モードダイヤルで選択するだけでなく、絞り優先オートやシャッター優先オートといった一般的な露出モードでも「アートフィルター撮影」が可能になる。あと、動画撮影でもアートフィルターが使えるヨ（この場合は、露出モードとアートフィルターを統合）。
誰でも簡単に使える「iオートモード」を選択したうえで、撮影状況や自分の表現意図に応じて直感的に調節できる「ライブガイド」を使用。この場面では「色の鮮やかさを変える」を選択し「くっきり鮮やか」になる方向に調整した（コントロールダイヤル、十字キー、どちらでも可）。
◆オリンパス PEN Lite E-PL2 M.ZUIKO DIGITAL 14-42ミリF3.5-5.6 II（14ミリで撮影） ｉオートモード F3.5 1/60秒 WBオート ISO1000 3024×4032ピクセル JPEG（※オリジナルデータ）
最短撮影距離（0.25㍍）付近でクローズアップ！
◆オリンパス PEN Lite E-PL2 M.ZUIKO DIGITAL 14-42ミリF3.5-5.6 II（42ミリで撮影） 絞り優先オート F5.6 1/8秒 WBオート ISO400 4032×3024ピクセル JPEG（※オリジナルデータ）
クリアな青空に浮かび上がる”芽吹くモクレン”のクッキリ感が気持ちイイねぇ〜。
◆オリンパス PEN Lite E-PL2 M.ZUIKO DIGITAL 14-42ミリF3.5-5.6 II（14ミリで撮影） 絞り優先オート F8 1/640秒 -0.3補正 WBオート ISO200 3024×4032ピクセル JPEG（※オリジナルデータ）
寒々しい天気＆風景の中でも、こういった花を見かけると「春もそう遠くないかも…」って感じがするよネ。
◆オリンパス PEN Lite E-PL2 M.ZUIKO DIGITAL 14-42ミリF3.5-5.6 II（42ミリで撮影） 絞り優先オート F5.6 1/320秒 WBオート ISO400 4032×3024ピクセル JPEG（※オリジナルデータ）
まあ、被写体や状況にもよるだろうけど、このケースでは高めのISO感度設定でも”画面の荒れ”はあまり気にならなかった。
◆オリンパス PEN Lite E-PL2 M.ZUIKO DIGITAL 14-42ミリF3.5-5.6 II（14ミリで撮影） 絞り優先オート F4 1/15秒 WB晴天 ISO800 4032×3024ピクセル JPEG（※オリジナルデータ）