スマホでは初となる「瞳AF」に対応
AF関連ではデュアルPDによる位相差AFのほか、スマホでは世界初となる瞳AFが搭載されている点もトピックだ。αではすでに実用化され、その機能の効果の高さが認識されているが、Xperia 1ではそれがどこまで再現されているのか、体験会でちょっとしつこく使ってみた。ちなみに瞳AFは、切り替えなどは必要なく、自動的に効くようになっている。
動画をご覧いただければわかるとおり、確かにしっかりと瞳にフォーカスがきている。もう少し深くつっこむとするならば、顔の振りに対して、αシリーズを使っているときには面白いほどスムーズに左右の目の切り換えが行われるのだが、会場で試した限りXperia 1ではまだそこまでは実現できていないように感じた。
スマホの場合、レンズの被写界深度から考えて、左右の目で片方がぼけてしまうという状況は、よっぽどのアップでの撮影でない限りない、といっていいだろう。デュアルPDを持ってしても、横位置バストアップ程度での左右の距離差を検出することは、やはり難しい印象だ。実際にぼけてはいないのだからしょうがない。
ただし、切り替えが追いついていなくとも、ピントはしっかり合っている。また、極端に振りが大きい場合などは、スムーズに手前の目に合わせにいってくれるので安心感はあるだろう。
連写時も瞳を追い続ける「瞳トラッキング」
上記の瞳AFを効かせたまま連写できる「瞳トラッキング」も注目ポイントだ。次の動画を見てもらえばわかると思うが、追従はスムーズで、押しっぱなしの連写でも瞳を追い続けてくれているのがよくわかる。途中、回転するなどして後ろ向きになったときにピントをロストしても、顔が見え始めればすぐさま再認識してくれ、認識の確度は非常に高い印象だ。
高感度性能が進化したワケ
高感度性能もアップしている。ここでの注目ポイントは3つ。ひとつは画素数が少なくなり、1画素あたりのピッチが広がって約1.4μm(XZ3は1.12μm)になった点(26mm相当レンズ使用時)。次にレンズがF1.6に明るくなった点。そして最後にRAWノイズ低減処理によりS/N比で2倍に良くなった点だ。
特にノイズリダクションに関しては、今まで現像処理済み画像に対して行っていたものを、現像処理前のRAWに対して行うことになった。α同様、より効果的にノイズ低減が行えるようになったといえる。