キヤノン EOS RP 深掘りレポ−ト⑤ 操作性をチェック!
キヤノンのフルサイズミラーレスカメラ2号機「EOS RP」が登場した。リーズナブルな小型軽量モデルの実力は? 画質、AF性能に続いて、今回は操作性をチェックする。
キヤノン EOS RP 深掘りレポート
① 3つの大特徴とは? https://getnavi.jp/capa/report/295013/
② EOS R vs RP 大きさ比較! https://getnavi.jp/capa/report/295105/
③ 超高感度の画質チェック! https://getnavi.jp/capa/report/296148/
④ AF追尾性能をチェック! https://getnavi.jp/capa/report/296580/
⑥ おすすめ交換レンズ https://getnavi.jp/capa/report/297260/
ダイヤル操作系の配置ポジションは EOS Rよりも快適で扱いやすい印象
操作系は、「EOS R」にあったマルチファンクションバーが非搭載となり、さらにシンプルに。ある意味、エントリー機種として割り切られた部分でもある。しかし使っていて思ったが、これだけボタン類が減ると、逆に操作に迷いにくくなる。
上面にはサブ電子ダイヤル、モードダイヤル、電源スイッチが並ぶが、「EOS R」では奥まっていて回しづらく感じたダイヤルが、RPでは指が届きやすく、段違いに操作しやすい。特にサブ電子ダイヤルは快適。その同軸にマルチ電子ロックのレバーが付き、このオン/オフがしやすくなったのもいいところ。測距点選択やQボタンからの選択でタッチ操作を多用することにもなり、誤作動防止のロック操作は今まで以上に重要になってくる。
タッチ操作系をしやすくモニターポジションにも工夫
気になるのは測距点操作だろう。これはタッチ&ドラッグ、あるいは十字キーでの対応となるが、オススメはやはりタッチ&ドラッグ。グリップが細身なぶん「EOS R」よりも親指がモニター右面に届きやすく、操作感はけっこういい。そうすれば、十字キーをほかの機能に充てることもできる。
ファインダーは、パネルが「EOS R」よりもひとまわり小さく、画素数も少なくなったが、比較しない限りその差はわからない程度。倍率は0.7倍で、これも少し小さくなったが、全体を見渡しやすく、眼鏡使用時もちょうどすみずみまで見やすい。それでも見にくい場合は、小さめの表示も選べる。若干派手めな色調は「EOS R」と同じ印象だ。
キヤノン EOS RP EF50mm F1.8 STM 絞り優先オート F1.8 1/1250秒 +0.7補正 ISO100 WB:オート
■アングル自在度で定評のあるバリアングル液晶モニター
バリアングルモニターのスペックは、3型の104万ドット。「EOS R」と比べると一回り小さく、ドット数も半分。とはいえ視覚的には滑らかに感じるレベル。画面サイズ的には、横幅で約4mmほど小さくなった。画面右端は5mm近くグリップ側に寄り、細身のグリップと相まって、タッチ&ドラッグ操作がやりやすくなっている。
■約236万ドットの十分見やすいEVF
EVFは有機ELで、0.39型、236万ドットと「EOS R」のスペックよりも1ランク下となるが、光学系を含め、見え方は良好。枠外情報表示も大きめで確認しやすい。縦位置表示、一回り小さい表示にも対応。アイカップは浅めで硬めの固定式で、眼鏡ユーザーとしてはソフト&大きめなタイプに交換できるとありがたい。
■シンプルで使いやすい操作性
上面は3つのダイヤルが陣取り、「EOS R」で少し不満に感じた指のアプローチが届きやすくなり快適に回せる。注目は存在感のあるマルチ電子ロックのレバー。モニターでのタッチ操作を中心に考えてある操作系だけに、頻繁に使う必要があるということだろう。背面ではマルチファンクションバーは非搭載、その他は「EOS R」に準ずる。
■グリップ性を向上させるエクステンショングリップ EG-E1も用意
コンパクトすぎる、あるいは三脚使用でレンズの鏡胴が雲台にぶつかる場合などに有効な延長グリップ。縦位置グリップではない。装着時にもバッテリー交換、SDカード交換が底面からできるように工夫されている。カラーバリエーションも3色用意。希望小売価格9,500円(税別)。
■フォーカスブラケットでマクロでもパンフォーカス写真が得られる
被写界深度でカバーできない、あるいは絞り込み過ぎでの画質低下を防ぐため、画質重視で決めた絞り値でピントを送りながら撮影、複数コマをDPP4で自動合成できる機能だ。撮影回数、ピント送りのステップ幅を設定できる。
フォーカスブラケット撮影後に合成してパンフォーカスに仕上げた「キヤノン P」のブツ写真
〈写真・解説〉増田賢一 〈モデル〉斉藤明日美(シェリーズ・エンタテインメント)
※掲載写真はすべてベータ機(試作機)で撮影したものです。