キヤノンはインスタントカメラプリンター「iNSPiC ZV-123」、および「iNSPiC CV-123」を発表。2019年6月6日より順次発売する(iNSPiC CV-123」は7月発売)。
▲(左から)iNSPiC CV-123、iNSPiC ZV-123(マットブラック)、iNSPiC ZV-123(ホワイト)。参考価格(税込)は、iNSPiC CV-123が 13,910円、iNSPiC ZV-123が19,310円
小型プリンターにカメラ機能を新搭載
「iNSPiC ZV-123/CV-123」は、撮影とプリントを1台で行えるプリンターだ。2018年9月発売の小型プリンター「iNSPiC PV-123」にカメラ機能を付けるなどして改良された。本体には、その場にいる人に写真をプレゼントする際に便利な「再プリントボタン」、印刷する画像サイズを3:2、もしくは1:1に切り換える「アスペクト比変更」ボタンも備える。
▲底面にはmicroUSB端子、microSDスロット。microSDカードは最大256GBまで対応する
ZV-123/CV-123の違いとして、大きなところではZV-123はスマートフォンとBluetooth連携することでスマホ内の写真を印刷でき、アプリからリモートシャッターなどの設定も可能だが、CV-123はスマホと連携ができない。また、ZV-123は自撮りを行う際に便利な自撮りミラー、およびLEDリングライトを備えており、顔を明るく写すことができる。
▲本体上部には電源、シャッターのほか、フラッシュボタンがある。ZV-123は「FILL」にするとリングライトが点灯する
▲LEDリングライトを点灯させたところ(ZV-123)
カメラの撮影画角は、ZV-123が35mm判換算で25.4mm相当、CV-213が24mm相当。画素数はZV-123が800万画素、CV-123が500万画素だ。ズームは固定、フォーカスはZV-123が30cm~∞(AF対応)、CV-123が50cm~∞となっている。感度は両機ともISO100~1600。リングライトの光量はサイドで調整可能だ。
サイズは、ZV-123が121×80×22mm、重量は188g。CV-123が121×78×24mm、重量は170g。iPhone XSと比較すると、高さと幅は一回り小さいが少し厚みがある程度で、ほぼスマホサイズと言っていいだろう。印刷可能枚数はフル充電で約25枚。ZV-123は約120分、CV-123は約90分で充電が完了する。
ZV-123はスマホ用プリンターとしても使える
カメラとプリンターが一体になったことにより、インスタントカメラ的な側面が強くなったが、前述のとおりZV-123は従来機のようにスマホ用プリンターとしての役割も果たす。スマートフォンで撮影した写真を、専用アプリ「Canon Mini Print」を使って指定するだけで印刷が可能だ。さらに本アプリでは、画像への文字入れや顔を変形させるエフェクトなどを施すことができる。
▲スマホとZV-123をBluetooth接続し、メニューを選択する
▲必要であれば画像の編集を行い、プリントボタンを押す
▲印刷が完了したところ。用紙サイズは5×7.6cm
ライフログにもなる!? 裏面がシールだから活用法いろいろ
プリント用紙はキヤノン用ZINKフォトペーパーを使用する。Zero Ink Technologyにより、紙にインクが埋め込まれているため、別途インクカートリッジを用意する必要はない。さらに、裏面を剥がすとシール状になっており、手帳や持ち物に貼り付けることができるのも大きな特徴だ。
▲裏面を開けて専用用紙をセットする
▲印刷された紙はサイドから排出される
発表会の会場では、プリントした写真を手帳に貼り付けて育児日記にしたり、イラストをプリントしてデコレーショングッズを作成したりといった活用事例が紹介されていた。女性に喜ばれるデバイスにも思えるが、男性もメモ代わりに撮影してシステム手帳にライフログを残すといった使い方もあり、性別問わず好評とのこと。
筆者には娘がいるが、女子高生たちが誕生日祝いに色紙やボードに写真をコラージュして渡し合うのを見かけるため、こうした気軽なプリント需要は大きいと感じている。用紙の裏がシールになっている点は特に評価されそうだ。