P/M/SCNで設定した機能(その撮影モードも含む)をメモリーリコールモードに登録。そして、モードダイヤルを「MR」に設定して呼び出すのだ(MENUボタンの操作で1~3を選択)。
昨年発売のDSC-HX5Vと、その後継モデルであるDSC-HX7V。この光学10倍ズームを搭載する両モデルとそう変わらないボディに「光学16倍ズーム」を搭載している『ソニー サイバーショットDSC-HX9V』。もちろん、その点(ズームの高倍率化)も魅力だったけど、ボク個人としては“操作性の向上”という点に大きな魅力を感じたのである。
前回も述べたけど、まず“カスタムボタンの搭載”という点に注目した。…でも、このカスタムボタン(上面の電源ボタンの横にあるボタン)に登録できるのは、明るさ(EV補正)、ISO、色合い(ホワイトバランス)、測光モード、スマイルシャッター、この5つの機能の中から1つ。だから、このカスタムボタンによって、劇的に操作性が良くなるというワケではない。まあ、明るさ(EV補正)とかを登録しておけば、けっこう便利だけどね(実際、そうやって使用している)。
もうひとつの注目点は“メモリーリコールモードの搭載”である。これは、よく使うモードや設定が3つまで登録できて、簡単に呼び出せる…という機能なんだけど、これはかなり便利! 「3つまで登録できる」というのは、3つの機能という意味ではなく、モードや設定の組み合わせが3パターン登録できる、という意味なんだよね。しかも、取扱説明書には「P/M/SCNで設定可能な撮影に関する設定はすべて登録できます。」という記述がある(フォーカス距離は登録できないが)。だから、かなりきめ細かいカスタマイズが可能なのだなー。
このメモリーリコールモードで、ボクが特に便利だナァ~と感じるのは“ズーム位置が登録できる”という点。ほら、このDSC-HX9Vもそうだけど、最近のコンデジだとズームの広角端が24ミリ相当や25ミリ相当と、けっこうワイドなモデルが多いじゃない。そのくらいの広角域って風景撮影には便利だけど、記念撮影や人物スナップだと「ちょっと広すぎるんじゃない?」って感じることが多いのよ。周囲に空間ができて間延びした写真になったり、画面の端にいる人が歪んだり、アングルによってプロポーションが不自然になったり…といったマイナス要素が増えてくるんだよね。もちろん、望遠側にズームすれば済む話だけど、電源を入れると“広角端に自動設定”というのが普通だから、そこから手動で“望遠側に少しだけズーミングする”というのは、けっこう面倒なんだよね~。
…ということで、ボクは「28ミリ相当」くらいのズーム位置で登録したモードを常用してます(電源を入れてからズーム位置が設定されるまで、少しだけ時間を要するけどね)。
メモリーリコールモードの「1」に登録した内容(撮影モードや各設定)を呼び出して撮影したもの。…というか、常用モードはコレ。ズームレンズの画角を「約28ミリ相当」に設定してあるのがミソ!
◆ソニー サイバーショットDSC-HX9V 28ミリ相当で撮影 プログラムオート F3.5 1/500秒 -0.3補正 WBオート ISO100
デフォルト設定だと、電源を入れると広角端「24ミリ相当」に自動的に設定される。風景撮影にはイイんだけどね~。
◆ソニー サイバーショットDSC-HX9V 24ミリ相当で撮影 プログラムオート F3.3 1/400秒 -0.3補正 WBオート ISO100
ブラケット機能が搭載されているのも、このカメラの魅力のひとつ(かも)。MENUのブラケット設定を「±0.3」に。そして、-0.3補正をした状態でブラケット撮影をおこなった。
◆ソニー サイバーショットDSC-HX9V 24ミリ相当で撮影 プログラムオート F3.3 1/160秒 -0.7補正 WBオート ISO100
◆ソニー サイバーショットDSC-HX9V 82ミリ相当で撮影 プログラムオート F4.5 1/20秒 WB曇天 ISO800