機材レポート

「大きくても高性能」にシフトしつつある50mmレンズの今――「opera 50mm F1.4 FF」で実感したこと

その3. 色ヌケと諧調表現の良さ

色ヌケ、俗にいうコントラストの良さであるが、本レンズでは非常にメリハリのあるコントラストが得られる。また、諧調の表現も良く、カメラの性能を存分に生かせるだけの十分な光の情報を撮像素子に送り込んでいると感じる。

D850 F10 1/500秒 ISO200 

 

D850 F1.4 1/5000秒 ISO64 

 

D850 F1.4 1/8000秒 ISO100 

 

D850 F2.2 1/1000秒 ISO400 

 

諧調表現の良さはモノクロを前提とした写真撮影にも向いている。明暗のハッキリとしたなかでの撮影や曇り空で中間調を大事にする撮影、またダークトーンのなかでの撮影でも再現は良いようだ。

 

【まとめ】やや大きく重いものの、性能を考えれば自然なこと

少々気になる点としては大きさと重さが挙げられるが、冒頭で述べたように近年の高性能50mmレンズは高性能、高画質の設計にシフトしているため、自然、大きく重くなる。それゆえ、opera 50mm F1.4 FF程度の大きさは懸念するほどのことでもない。またテスト機として使ったD850との組み合わせでは、バランスは良いものであった。

画が計算しやすく、独特のボケ味を持ち、諧調表現と色ヌケに優れた本レンズは、作品を撮るレンズとして、また写真を学ぶレンズとしても良いレンズといえるだろう。

 

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