その3. F2の明るさは、星空撮影などのナイト撮影でアドバンテージがある
F2はF2.8よりも一段明るい。ナイト撮影ではこの一段明るいことが画に違いを生む。次の写真では低い雲がかかって天の川を隠してしまっているが、なんのなんのF2の明るさを生かししっかりと情報を撮像素子へ送り込んでいる。
また、次の月光の写真では、明確な光源があるため開放ではなく一段絞ったF2.8で撮影できる。どんなレンズもそうだが、一段絞るとより描写が安定し、画にメリハリがつく。この画ではアンダー部のしまりが良くなっており、夜感が増している。ナイト撮影における開放のF2.8と絞ったF2.8では画に大きな違いが出るのだ。
筆者は、最近このレンズをナイトのタイムラプスでよく使う。暗いところでもしっかりと撮像素子に情報を送ってくれるレンズだけに、うごめく夜の雲や星空を起伏感を失わず再現できるのだ。
【まとめ】F2の明るさを持つ単焦点のようなズームレンズ
AT-X 14-20mm F2 PRO DXは、F2の明るさを持つ単焦点のようなズームレンズであり、良好な解像と表現力豊かなコントラストで写真力を増してくれる実にユニークなレンズだといえるだろう。
特にF2通しという明るさは、F2.8通しに比べ、撮影設定に調整幅があることからナイト撮影において大きなアドバンテージとなるはずだ。