【実際に触ってみた】反応がスムーズで快適。別売グリップでホールド性も向上
今回の発表会では試作機を手にすることができたが、AFやレリーズ、モニター表示などが非常にスムーズで快適。しかも、電子シャッターなので無音シャッターに対応し、瞳AFも可能だ。小さく普段持ち歩くカメラとして最適なのはもちろん、画質面で有利なフルサイズ機なので、気軽に高画質な写真撮影が楽しめるはずだ。
小型ボディなので、70-200mm F2.8の大口径ズームなどを付けるとさすがにホールディングしにくくなるが、大型のグリップやLCD VIEW FINDERを装着することで安定した状態でホールディングできるようになる。標準ズームなどに向く、小型のグリップも用意されている。
レンズについては、シグマ純正はもちろん、ライカやパナソニックのLマウントレンズも使え、現時点でも数多くの交換レンズが用意されている。しかも、マウントアダプターを介せば、様々なオールドレンズが装着可能。最新レンズから往年の名レンズまで、写りの違いを楽しむことも可能だ。
▲グリップは通常サイズのHG-11と大型のHG-21を用意。手やレンズの大きさに合わせて使い分けられるようになっている。
▲fpにアダプターを介して一眼レフ用の70-200mm F2.8を到着し、LVF-11とHG-21をセットした状態。大口径望遠レンズを使うと重量はそれなりに重くなるが、アクセサリーの装備しだいで手持ちでも安定して構えられる。
コンパクトな動画撮影システムの構築やドローンへの搭載も想定
動画撮影に関して、従来はフルサイズカメラで本格的に撮ろうとすると、ミラーレスカメラを使用しても、大掛かりな装置(リグ)が必要であった。しかし、本機であれば、より小さなシステムで本格的な動画撮影が楽しめるのではないかと思う。
ただし、これにはサードパーティーによる機材の開発やユーザーの工夫が必要になる。その点、前述のとおり同社の仕様公開によりそうした製品が十分期待できるのは、長年レンズメーカーとして取り組んできたシグマらしく嬉しい点だ。
▲fpを動画撮影用のリグにセットした状態。こうした本格的な動画撮影にも対応できるパフォーマンスを持つ。
▲ドローンへの装着例。ボディが小型・軽量なので、ドローンやスタビライザーを用いての撮影にも有利だ。
現時点で、発売時期の目標は今年秋とのこと。その具体的な日程や価格は未定だが、もし2400万画素クラスの普及価格帯のカメラと同等程度の価格が実現できるとしたら、小型・軽量のミラーレスカメラという点でエントリーユーザーからベテランユーザーまで幅広い層が対象になる可能性がある。
なおかつ動画撮影の性能を見ると、動画撮影のエントリーユーザーからプロの映像作家までが対象になる、稀有なカメラではないかと期待する。