縦位置グリップ「VG-C77AM」付きのα77ボディに、望遠ズーム「70-300ミリF4.5-5.6 G SSM」を装着。この望遠ズーム、α55ボディだと大きく感じられたが、α77+VG-C77AMではかなりバランスが良くなってくるなぁ。
最高約「12枚/秒」の高速連写がおこなえる「連続撮影優先AE」は、モードダイヤルで設定(選択)する。ここで紹介するサルの写真は、このモードで撮影したもの。
以前に、α55と交換レンズ数本を使って感心したのは、望遠ズームの『70-300ミリF4.5-5.6 G SSM』の描写性能の優秀さ、である。APS-Cサイズ専用の製品も含め(この70-300ミリはフルサイズ対応の製品だけど)、開放F値を抑えた望遠ズームって、実際に使ってみるとガッカリさせられるレンズも多い。そう、カタログなどの文章には「高画質設計により、ズーム全域で開放から高コントラストでシャープな描写が得られます」とか書いてあるのに!
しかし、この70-300ミリF4.5-5.6 G SSMは、「EDガラス1枚を使用した光学系は、諸収差が良好に補正され、ズーム全域にわたり高コントラストでシャープな画質が得られます」という文章に相応しい、非常にハイレベルな描写が得られたのだなー。そうそう、特に望遠側の描写が素晴らしかったよね。
そのハイレベルな描写は、今回のα77との組み合わせでも得ることができた。ただし、走行する電車や動き回る動物などを、シャープに写し止めようとすると、必然的にISO感度は高めに設定する必要があるので(よほど明るさに恵まれていれば別だが)、レンズ描写の“繊細な部分”に関しては、あまり詳しくは語れないかも…。それでも(高めのISO感度で、画像が若干粗くなっても)、レンズ性能の“素性の良さ”は十分に感じられた。
それにしても、縦位置グリップ「VG-C77AM」付きのα77ボディに、望遠ズーム「70-300ミリF4.5-5.6 G SSM」を装着すると、何とも偉そうなルックスになるなぁ〜。あ、もちろん褒め言葉ね(笑)。
そんでもって、α77の大きなウリである「最高約12枚/秒・連続撮影優先AE」で動きモノを狙うのもかなり楽しい。しかも、2430万画素という高画素機でありながら、そのスピードで意外と多くの連続撮影(枚数)ができるのもウレシイ。JPEGのファインで18枚、1枚あたりのデータ量が大きくなるRAW+JPEGでも11枚! …まあ、12枚/秒だから、アッと言う間に撮影終わっちゃうけど(笑)。でも、その直後の“書き込み待ち”も意外と短いので(使用するメモリーカードの性能に左右されるだろうけど)、あまりストレスを感じないで12枚/秒の高速連写が楽しめたよ。
◆ソニー α77 70-300ミリF4.5-5.6 G SSM(300ミリで撮影) マニュアル F5.6 1/200秒 WB太陽光 ISO200 6000×4000ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆ソニー α77 70-300ミリF4.5-5.6 G SSM(300ミリで撮影) 連続撮影優先AE F5.6 1/800秒 WBオート ISO400 6000×4000ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆ソニー α77 70-300ミリF4.5-5.6 G SSM(300ミリで撮影) 連続撮影優先AE F5.6 1/250秒 WBオート ISO400 6000×4000ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
α77+「ディスタゴンT* 24ミリF2 ZA SSM」。そして、傍らには「プラナーT* 85ミリF1.4 ZA」。う〜ん、シブい組み合わせだぁ。まあ、画角的には「36ミリ相当」と「127.5ミリ相当」になっちゃうけどね。青地に白文字の「ZEISS」のエンブレムも、実にかっこいいなぁ〜。
今回、メーカーから借用したのは、α77ボディと縦位置グリップ「VG-C77AM」と、計4本の交換レンズ。すでに紹介したレンズキットの標準ズーム「DT16-50ミリF2.8 SSM」と、望遠ズーム「70-300ミリF4.5-5.6 G SSM」。そして、ツァイスブランドの大口径単焦点レンズ「ディスタゴンT* 24ミリF2 ZA SSM」と「プラナーT* 85ミリF1.4 ZA」である。ルックス(α77ボディとのマッチング)的には、広角の「ディスタゴンT* 24ミリF2 ZA SSM」が非常にイイ感じ。…だけど、画角や開放F値や作画効果に関しては少し微妙。いや、もちろん悪くはないけど、キットレンズの大口径標準ズーム「DT16-50ミリF2.8 SSM」との差(主に作画効果)との差が、あまり感じられないかも…。
もう一方の「プラナーT* 85ミリF1.4 ZA」は、逆に差が出まくり(笑)。いや、もちろんイイ意味で。まず、50ミリ(キットレンズの望遠端)と85ミリの画角の差が大きいし、何と言っても「開放F1.4」の作画効果が実に大きい! その“望遠寄りの画角&F1.4の大きなボケ効果”が、作画意欲をグ〜ンと高めてくれる。そして、ボケの大きさだけでなく、レンズ性能そのものも優秀。しかも、MF時の“ピントの山”が、思った以上につかみやすい。だから、花や紅葉などをアップめに狙う時も、快適なピント合わせがおこなえる。もちろん、これにはα77のファインダー性能も関係してるんだろうけどね。
◆ソニー α77 ディスタゴンT* 24ミリF2 ZA SSM 絞り優先オート F2 1/60秒 WBオート ISO125 4000×6000ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆ソニー α77 ディスタゴンT* 24ミリF2 ZA SSM 絞り優先オート F11 1/80秒 -0.7補正 WBオート ISO100 6000×4000ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆ソニー α77 プラナーT* 85ミリF1.4 ZA 絞り優先オート F1.7 1/400秒 -0.3補正 WBオート ISO100 6000×4000ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆ソニー α77 プラナーT* 85ミリF1.4 ZA 絞り優先オート F1.7 1/320秒 +1補正 WB太陽光 ISO100 6000×4000ピクセル JPEG(※オリジナルデータ) 2011年12月
MF時のフォーカスリングの動きは重めだが、ピントの山がつかみやすくて快適なピント合わせがおこなえる「α77+プラナーT* 85ミリF1.4 ZA」。この組み合わせは、実に魅力的だねっ!