今、フィルムカメラが人気を集めている。モノクロフィルムを自分で現像し、そこに画像が現れたときの感動は格別だ。クラウドファンディングで誕生したLAB-BOXの楽しさを紹介しよう。
モノクロフィルムの現像が自宅でカンタンに楽しめる
若い人を中心に今ブームになっているフィルム写真。ストラップやクリーニング用品で知られる蔵CURAから発売された「LAB‐BOX」を使えば、手軽にモノクロフィルム現像ができる。初心者には難しい、リールへの巻き込みはノブを回すだけ。しかも35ミリフィルムだけでなく、120のブローニーに対応しているのも嬉しい。
使い方は撮影済みのフィルムをセットしたら、専用の現像液を入れて8分間現像するだけ。なんと停止液や定着液も必要ない1液処理だ。実に簡単だが、リールがわずかにズレていたりするとうまく現像できないことがあった。まずは何度か練習してコツを掴むと確実だ。もちろん、お気に入りの現像液も使用できる。自分で現像した写真は、いっそうの愛着が湧くこと間違いない。さあ、フィルム現像に挑戦してみないか!?
蔵CURAセレクション「LAB-BOX 135+120」の使用手順
①モジュール式でシンプルな内部構造
内部にはフィルム装填部とガイドレール、リールがある。リールは脇に羽根があり、撹拌時に液が回る工夫がされている。フィルム装填部のモジュールを換え、リールを変更すればブローニーにも対応する。
②ノブを回してフィルムをセット
フィルム先端をクリップで挟みガイドレールに通す。フタをしてノブを回すとリールにフィルムが巻かれていく。ノブが止まったら、背面のレバーでパトローネとフィルムを切り離す。
モノクロフィルムローライRPX100/RPX400
890円(135-36・税別)
蔵CURAではモノクロフィルムも扱っている。今回は二眼レフで有名なローライのフィルムを使用。ローライRPX100はISO100の微粒子フィルム。RPX400は扱いやすいISO400の高感度フィルムだ。
③攪拌しながら8分間現像するだけ
現像液はA液とB液をそれぞれ245ml入れて490mlにする。フタのスロープ部分から注ぎ、最初の30秒は連続でノブを回して撹拌。以降は30秒ごとに2回反転して撹拌を行い、8分間現像する。
LAB-BOX専用現像液MONO BATH(300ml)
3,500円(税別)
現像液はA液とB液を1:1に混ぜて使用する。一度作れば、フィルムを15本現像可能。停止液も定着液も使わないのは不思議だが、ネガを長期保存させるなら定着液を使うのがおすすめとのこと。
④フィル表面の現像液を洗い流す
現像が終わったら液を容器に戻し水洗する。表面の現像液が落ちるまで5~6回すすげばOK。長期保存用は30分以上の水洗が必要だ。なお現像液の廃棄は、必ず廃液処理業者にお願いすること。
⑤乾燥すれば現像の出来上がり
リールからフィルムを取り出すと像が現れる。感動の瞬間だ。あとは乾燥させ、6コマずつカットしてネガシートに入れれば完成。写真用スポンジで水滴を拭うとムラなく乾燥できる。
モノクロフィルムはやっぱりイイな~
今の若い人はネガをスマホで撮影し、それを反転させて楽しんでいるとか。そこでライトボックスにネガを置き、iPhoneで撮影してアプリで反転させた。パーフォレーションも入れることでフィルム写真をアピール。