タムロン 11-20mm F/2.8 Di III-A RXD
わずかにパープルフリンジが発生するが整った解像
長野県佐久穂町の八千穂高原。白樺が群生している有名なスポットだ。残念ながら、薄雲がかかっていて、わずかに見える薄い青空を入れて撮影。空と枝の境界部にわずかにパープルフリンジが浮き気味だが、周辺までよく整った解像で、細い枝や葉まできちんと描き分けられている。
絞り開放で背景をぼかしヒガンバナを強調
公園に咲いているヒガンバナをローポジションで見上げて撮影。画角が広い超広角ズームだけにアイレベルで撮影すると背景が煩雑になりがちだが、F2.8開放でローアングルで撮影することで、背景をシンプルにまとめて適度にぼかし、ヒガンバナを強調することができる。
開放近くから周辺部も含め極めて高い解像が得られる
長野県佐久穂町にある白駒の池の入り口。レンズの解像テストを兼ねて案内所を正面からパチリ。2/3段だけ絞っているが、周辺まで際立った解像が得られ、舗装された地面の細かいテクスチャーも不自然に解像が乱れることもない。周辺まで均質性の高いレンズだ。
ゴーストが発生するのが唯一の弱点
このレンズの数少ないウィークポイントが、太陽など強い光源を画面中心から少し外れた位置に入れたときに、明るいゴーストが目立つこと。特に縦位置はゴーストが伸びてうるさくなりやすい。ただ、少しだけ光源の位置を工夫すれば、ある程度、ゴーストを目立たなくできる。
ワイド端で15cmまで寄ることが可能
このレンズの最大の特徴が最短撮影距離の短さ。特にワイド端では15cm (レンズ前玉からは3cmくらい) まで寄れる。本誌では横位置で撮影したカットを掲載したが、これは縦位置で寄れるところまで寄ったもの。中望遠マクロとは違って背景に広がり感があり、それでいて優しくぼけてくれるのが魅力だ。
絞り開放から周辺部まで高い解像が得られる
「ソニー E 10-18mm F4 OSS」と同じポジションで撮影。タムロンはワイド端11mmなので、わずかに画角が狭く、レンズ内手ブレ補正も搭載していないが、開放F2.8と明るく、絞り開放から周辺部まで解像とコントラストが高い。F2.8でも周辺画質は非常に高く、微ボケの乱れもごくわずかだが、F4まで絞るとさらにコントラストが向上し、解像している部分の輪郭がよりクッキリ際立ってくる。