35mm判の約1.7倍となるラージフォーマットセンサーを採用したミラーレスカメラ「GFX 50S」が、手ブレ補正機能を搭載し進化。フルサイズ機同等の機動力を手に入れた「GFX50S II」の実力を実写で確かめた。
手持ちで軽快に撮影できる5000万画素オーバーのラージフォーマットミラーレス
ボディ内手ブレ補正を搭載した、待望の「GFX50S II」が登場した。外観は「GFX100S」とまったく同じデザインで、手に取った瞬間、35mmフルサイズカメラ? と思ってしまうほど、小型・軽量に仕上がっている。
注目したい点は、最大6.5段の強力な5軸手ブレ補正機能を搭載していること。これまで手持ち撮影が困難だった状況でも、臆することなく撮影できる。この手ブレ補正機能は動画撮影にも威力を発揮する。また、定番のフィルムシミュレーションは、ノスタルジックネガを含む全19種類が搭載された。
ラージフォーマットで新幹線を流し撮り
「GFX100S」の手ブレ補正機能がさらに強化され、三脚が使用できない場所や光量が少ない場所でも手持ち撮影が楽しめる。低速シャッターで新幹線を流し撮りしてみたが、カンタンに撮影できてしまった。
手ブレ補正機能を搭載して進化、幅広く対応できるカメラになった
個人的にはピクセルマルチショットによる約2億画素の超高精細撮影にも注目している。発売から4年半更新されなかった「GFX 50S」は、まったく別のカメラに進化し、幅広いフォトグラファーに対応できるカメラになった。
ダイナミックレンジに優れた画質が魅力
5140万画素のラージフォーマットセンサーは、1画素あたりの受光面積が大きいため、白トビや黒つぶれを抑えた豊かな階調表現が可能。ノイズの少ないクリアな描写が得られる。
好みの撮影条件を素早く呼び出して撮影できる
モードダイヤルには6つのカスタムポジションを配置。静止画/動画切り替えスイッチはモードダイヤル前方に搭載している。背面のフォーカスレバーはフラットな形状で長時間使用しても疲れにくい。
キットレンズの「GF35-70mmF4.5-5.6 WR」は携行しやすい標準ズーム
35mm判換算28〜55mm相当の標準ズームで、沈胴構造を採用し非常にコンパクトに仕上がっている。これまでGF シリーズのレンズは、値段が高い! サイズが大きい! と感じていたが、そんな概念を一新してしまうレンズだ。
FUJIFILM GFX50S II
発売日 2021年9月29日
参考価格 ボディ 495,000円、レンズキット 548,900円 (いずれも税込)
マウント 富士フイルムGマウント
有効画素数 約5140万画素
撮像素子 43.8×32.9mm ベイヤーCMOSセンサー
画像処理エンジン X-Processor 4
ISO感度 ISO 100~12800 (拡張 ISO 50 / 25600 / 51200 / 102400)
AFシステム コントラストAF (低輝度性能 −3.5EV)
シャッター速度 メカシャッター 1/4000秒、電子シャッター 1/16000秒
連写性能 約3.0コマ/秒 (CH連写)
手ブレ補正 センサーシフト方式5軸補正 (6.5段)
ファインダー 0.5型 約369万ドット 有機EL
画像モニター 3.2型 約236万ドット 3方向チルト式タッチパネルTFTカラー液晶モニター
動画機能 フルHD/30p対応 (最大120分まで)
大きさ 幅150.0×高さ104.2×奥行き87.2mm (最薄部 44.0mm)
質量 約900g (バッテリー、メモリーカードを含む)
※参考価格は記事執筆時点の量販店価格です。