24-200ミリ相当で”全域F2.8″の大口径高倍率ズームレンズを搭載する『ソニー サイバーショット DSC-RX10 II』。鏡筒部分の太さが印象的。
先日、CAPA9月号の新製品レビューで「ソニー サイバーショット DSC-RX100 IV」を使ったのだが、その関係で同時発表の『ソニー サイバーショット DSC-RX10 II』も使ってみた(発売日はRX10 IIの方が後)。
RX100とRX10のどちらのシリーズも、1/1.7型よりも2.7倍以上大きい1.0型センサーを搭載しているが、今回の両モデルでは、新開発の積層型CMOSセンサー「Exmor RS」を採用。コレのどこがスゴイのか? 従来のCMOSセンサーの5倍以上の高速読み出しが可能なので、CMOSセンサーの宿命”動体歪み”が劇的に低減。だから、動きの激しい被写体でも、自然な描写が得られるのだなー。ちなみに、最高速は「1/32000秒」である。1/10000秒以上の超高速シャッター(電子シャッター)が使えるカメラは少なくないが、目の前を通過する列車などがグニャリと傾いて写るのは、何だか心霊っぽくてイヤだからねぇ(笑)。
それと、両モデル(DSC-RX100 IVとDSC-RX10 II)とも、サイバーショット初の4K動画(3840×2160)機能や、最大960fps(40倍)のスーパースローモーション機能を搭載している。
最高速「1/32000秒」で、吹き上がる噴水を撮影してみた。当然、激しい水飛沫も飴細工のようにシャープに描写される。だけど、こんな超高速シャッターに設定すると、ピーカンの屋外でも”F2.8・ISO3200″という非常識な値になっちゃう(苦笑)。
◆ソニー サイバーショット DSC-RX10 II(200ミリ相当で撮影) シャッター優先オート F2.8 1/32000秒 WB:オート ISO3200 5472×3648ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
前述のとおり、今回の両モデル(DSC-RX100 IVとDSC-RX10 II)は、どちらも撮像素子が劇的に進化して、時代のトレンドとも言える”4K動画機能の搭載”も実現している。…なので、カメラとしての基本的なスタイル(ボディデザインや搭載レンズの仕様など)によって、どちらのモデルを選ぶかは変わってくるだろう。
ボクの場合、DSC-RX100(RX100シリーズの初代)を使い続けているので、広角側が28ミリ相当から24ミリ相当に広がったDSC-RX100 IVも大いに気になる。
だけど、同じように24ミリ相当をカバーしつつ、200ミリ相当の本格望遠域までカバーする「DSC-RX10 II」なら、RX100シリーズとは違うアプローチや表現が可能になってくる。そのあたりの表現や描写の違いをご覧あれ〜!
レンズ鏡筒部に配置されている絞りリング。かなり大きな”径”なので、1/3段ステップの指標でも無理のない間隔。それだけに、太いリングの操作性を考えると、リングのローレット(滑り止めの刻み)は、指標の両サイドだけでなく”指標以外の全部”に施して欲しかったナァ。
◆ソニー サイバーショット DSC-RX10 II(200ミリ相当で撮影) 絞り優先オート F2.8 1/200秒 WB:オート ISO100 3648×5472ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆ソニー サイバーショット DSC-RX10 II(200ミリ相当で撮影) 絞り優先オート F2.8 1/160秒 +0.3補正 WB:オート ISO800 5472×3648ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆ソニー サイバーショット DSC-RX10 II(24ミリ相当で撮影) 絞り優先オート F2.8 1/30秒 +0.7補正 WB:晴天 ISO400 5472×3648ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆ソニー サイバーショット DSC-RX10 II(200ミリ相当で撮影) 絞り優先オート F2.8 1/200秒 −0.7補正 WB:オート ISO400 5472×3648ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆ソニー サイバーショット DSC-RX10 II(24ミリ相当で撮影) 絞り優先オート F4 1/30秒 −0.3補正 WB:晴天 ISO200 5472×3648ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆ソニー サイバーショット DSC-RX10 II(200ミリ相当で撮影) 絞り優先オート F2.8 1/200秒 −0.3補正 WB:晴天 ISO320 3648×5472ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)