ニコンから、明るさとコンパクトさをバランスさせた超望遠単焦点レンズ「NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S」が発売された。手持ち撮影ができる軽量化も実現したこのレンズをフィールドに持ち出し、鉄道写真の現場で実力を確かめた。
軽量・コンパクト・高画質の三拍子揃った新世代モデル
ニッコールZシリーズにコンパクトな超望遠レンズが加わった。ボディに輝く「S」は諸収差を良好に抑え、クリアで上質な描写をする証だ。
特筆すべきは、超望遠レンズでありながら軽量&コンパクトなボディサイズ。フットワークが軽快になり、長時間の手持ち撮影も苦にならない。鉄道写真では撮影場所の制限で手持ち撮影をすることが多いが、強力な手ブレ補正機能も搭載され、シビアな場面でこそ真価を発揮するレンズだ。
強力な手ブレ補正が夜の撮影で心強い
鉄道写真はマジックアワーや夜間の撮影も日常茶飯事。そこで威力を発揮するのが最大6.0段 (シンクロVR時) の手ブレ補正機能だ。とっさの撮影や三脚が使えない場所での手持ち撮影でもシャッターチャンスを逃さない。
光が厳しいシーンにも対応できる明るさが嬉しい
開放F4.5という明るさも嬉しい。超望遠レンズならではの柔らかく美しいボケ味が得られ、光が厳しいシーンにも対応しやすい。「NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S」は、鉄道写真をはじめ飛行機やスポーツ、動物など、さまざまな分野で活躍する高機動型の超望遠単焦点レンズだ。
厳しい条件だが開放F4.5・1/800秒で写し止めた
日の出前や夕暮れ時など、露出が厳しい中で高速走行する列車を写し止めるには、できるだけ速いシャッター速度で撮りたい。このときは開放絞りで列車がギリギリぶれない1/800秒で撮影。レンズの明るさは“力”だ。
機能を割り当て自由にカスタマイズ
2つのL-Fnボタンやコントロールリングにさまざまな機能を割り当てることができ、ピント位置を登録することも可能。自分の撮影スタイルに合わせた1本にカスタマイズできる。
色収差を徹底的に補正し高画質を追求
スーパーEDレンズとEDレンズで軸上色収差を低減し、SRレンズで短波長の光を制御して色収差を徹底的に補正。画面中央部から周辺部までシャープでクリアな画質が楽しめる。
ニコン NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S
発売日 2022年7月15日
参考価格 451,000円 (税込)
マウント ニコンZマウント
レンズ構成 13群19枚
絞り羽根枚数 9枚 (円形絞り)
最短撮影距離 2.5m
最大撮影倍率 0.16倍
フィルター径 φ95mm
最大径×長さ 約φ104×234.5mm
質量 約1160g (三脚座なし) / 約1245g (三脚座を含む)
※本レポートはベータ機を使用しています。参考価格は記事公開時点の量販店価格です。